【揚げだし生麩】京都の食材をおみやげに。脇雅世さんに教わる簡単レシピ
料理家の脇雅世さんが京都に居を構えてもうすぐ2年。地元で見つけた、とっておきの食材と、その味を活かしたひと手間でできるレシピを教わりました。
撮影・黒川ひろみ スタイリング・渡邉美穂 文・齋藤優子 撮影協力・渡邉敦子
揚げだし生麩
【作り方】
粟麩と蓬麩合わせて120gは食べよい大きさに切り、全体に片栗粉適量をまぶす。170度の油で少し膨らむまで揚げ、油を切って器に盛る。酒大さじ1、みりん大さじ1、塩小さじ1/4、醤油少々、だし120mlを一煮立ちさせ、軽く水気を切った大根おろしとともに添える。
丸太町|麩嘉(ふうか)粟麩(右)、蓬麩(左)
かつては京都御所にも献上していたという老舗が作る京生麩。生麩は6割以上が水分のため、京のきれいな軟水が欠かせない。
「今でも敷地内で代が変わるたびに新しい井戸を掘り、地下水を汲んで作っているそうです。包丁に水をつけながらカットするとくっつきにくく、使わない分は冷凍しておくと便利。揚げだしのほか、焼いて味噌を塗って田楽にしても」
本店は店舗ではないが、事前に電話をしておくと購入できる。
●[本店]京都市上京区東裏辻町413
TEL.075・231・1584
営業時間:9時〜17時 月曜休
脇雅世さんが、縁あって京都・西陣に第2の家を構えたのは、2023年6月。以来、月に一度は京都に赴くようになって気づいたのは、昔ながらの家族経営の小売店がまだ元気なこと。
「中でも驚いたのは、豆腐店の多さ。先日も友人4人で近所の豆腐店の商品を持ち寄り、食べ比べしたほど。濃さやキメなど、店の数だけ個性がある。やはり、水の軟らかさが大きいのか。豆腐に限らず、生麩、野菜、味噌と、固有の食材が多く、つい手が伸びてしまい、冷蔵庫がもうパンパンです」
そんな地の食材の情報をレシピつきでお裾分け。保冷バッグ持参で巡りたい。
『クロワッサン』1137号より
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