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ビヨンセの「Freedom」とともに、カマラ・ハリスが米大統領選の「決戦」へ【高橋芳朗の暮らしのプレイリスト】

ビヨンセ feat. ケンドリック・ラマー「Freedom」

米大統領選、カマラ・ハリスが手に入れた強力な「武器」。

アメリカ民主党のジョー・バイデン大統領が大統領選挙からの撤退を表明。彼の推薦を受けたカマラ・ハリス副大統領が後任候補の指名を獲得しました。

ハリスといえば、音楽配信サービスのSpotifyで複数のプレイリストを公開しているほどの音楽通。先日にはワシントンD.C.のレコード店でジャズの中古盤を物色する様子を収めた動画がSNSを中心に大きな話題を集めました。

そんなハリスは前回2020年の大統領選の際にR&B界の重鎮、メアリー・J.ブライジの「Work That」(2007年)を登壇時の入場曲として使っていましたが、今回彼女がテーマソングに選んだのは黒人コミュニティのリーダー的存在、ビヨンセの「Freedom」(2016年)。ゲストにピューリッツアー賞を受賞した人気ラッパー、ケンドリック・ラマーを迎えています。

「私は走り続ける。なぜなら勝者はあきらめないから」と高らかに宣言する「Freedom」は、自由を求めて闘う人々を鼓舞するエンパワーメントソング。その力強い内容から、2017年には国連が定めた「国際ガールズデー」(10月11日)のキャンペーンソングに選ばれています。

ハリス陣営は「Freedom」の使用にあたり事前にビヨンセに許可を求めたところ、彼女は選挙戦を通して使うことを快諾したとのこと。11月の「決戦」に向けて、ハリスは強力な武器を得たと言えそうです。

上・ビヨンセ「Freedom」が収録されたアルバム『Lemonade』。下・メアリー・J.ブライジ「Wo rk That」が収録されたアルバム『Growing Pains』。
上・ビヨンセ「Freedom」が収録されたアルバム『Lemonade』。下・メアリー・J.ブライジ「Wo rk That」が収録されたアルバム『Growing Pains』。
  • 高橋芳朗 さん (たかはし・よしあき)

    音楽ジャーナリスト

    TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』『金曜ボイスログ』などに出演中。共に番組選曲も担当。

『クロワッサン』1126号より

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