瀬戸康史さん「かわいいでもキモチワルイでも自由にどうぞって感じ(笑)」【今会いたい男】
撮影・山本康典 スタイリング・田村和之 ヘア&メイク・小林純子 文・田辺 香
「かわいいでもキモチワルイでも 自由にどうぞって感じ(笑)」
17歳でデビューし、今年で19年目。俳優集団D-BOYSのメンバーとして10代後半からミュージカルや舞台で活躍してきた。
「うちの事務所がD-BOYSのために舞台を作ってくれてたんです。いろんな演出家さんと組んで学ばせてもらえたことには本当に感謝しています。芝居経験のなかった僕らをちゃんと叱って育ててくれました」
2015年、英国の劇作家フィリップ・リドリーが描いた衝撃作『マーキュリー・ファー』出演が転機に。
「当時は失敗したらどうしようとか芝居と関係ないことばかり考えてたんです。演出の白井晃さんに全部見抜かれてプライドも何もかも壊されてから、余計なことを考えなくなりました」
そして、英国の女性劇作家キャリル・チャーチルの戯曲『A Numberー数』でこの秋、堤真一さんと二人芝居で初共演する。
「堤さんとは初めてお会いしたんですが、真っ先に〝スーパーで見かけたことあるよ〟って(笑)。緊張がほぐれました。二人芝居は三谷幸喜さんの舞台『笑の大学』で経験しましたが、延々と二人で稽古するから一気に仲が深まるのがいいんです」
今春放送されたドラマ『くるり〜誰が私と恋をした?〜』のフラワーショップオーナーがハマリ役に。ヒロインの唇と花びらを挟んでの〝花びらキス〟で女性の心をときめかせた。
最近はアニエスベーのLINEスタンプや、地元・福岡県嘉麻市の愛らしいキャラクター「カマシカちゃん」をデジタルアートで手がけるなどイラストレーターとしても活躍。フェアリーな36歳だけど、自分の魅力をどう見せたいですか?
「特にないんですよ。かわいい、キモチワルイ、どう思われてもいいです。自由にどうぞって感じ(笑)。自然体でいるようにしています」
世界のスイーツにまつわる物語とそのレシピを紹介するNHK Eテレの番組『グレーテルのかまど』ではナビゲーター兼パティシエを。
「ホットケーキとバスクチーズケーキは家でよく作ります。最近、スポンジがチョコレート味のショートケーキに挑戦したら〝カッタイ! 何これ?〟っていうスポンジが焼けちゃって。ショックでした。13年も番組をやってるのになぁって(笑)」
『クロワッサン』1124号より