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とうもろこし山椒ご飯とチキンソテー 薬味ラビゴットソース【若井めぐみさんの薬味が主役のレシピ】

口にすると体もしゃっきりリフレッシュする薬味は、食欲の落ちがちな夏こそ積極的に摂りたい食材。毎日の食卓に活かせるヒントをお伝えします!

撮影・青木和義 構成&文・中條裕子

とうもろこし山椒ご飯とチキンソテー 薬味ラビゴットソース

とうもろこし山椒ご飯とチキンソテー 薬味ラビゴットソース【若井めぐみさんの薬味が主役のレシピ】

甘いとうもろこしに痺れる実山椒も加えたご飯は、夏ならではのごちそう。疲労回復効果の高い鶏むね肉に合わせているのは、薬味を刻み込んださわやかな野菜ソース。

【材料(2人分、ご飯は米2合分)】
米2合
とうもろこし 1本
実山椒(水煮)大さじ1
酒 大さじ1
塩 適量
鶏むね肉 1枚
胡椒 少々
米油 適量

〈薬味ラビゴットソース〉
みょうが 1個
生姜 10g
青じそ 4枚+盛り付け用 2枚
きゅうり 1/2本
ミニトマト 4個
赤玉ねぎ 15g
A[オリーブオイル 大さじ2、白ワインビネガー 大さじ1、きび砂糖 小さじ1/2、塩 小さじ1/3、胡椒 少々]

【作り方】
1.とうもろこしは半分の長さに切って包丁で実をこそぐ。米をといで炊飯釡に入れ、酒、塩小さじ1を加えて2合の目盛りまで水を注ぎ、ざっと混ぜてとうもろこしの実と芯、実山椒をのせて炊飯する。
2.鶏むね肉は塩少々と胡椒で下味をつけ、米油を引いたフライパンに皮目を下にして入れ、蓋をして弱めの中火で火が通るまで焼く。
3.薬味ラビゴットソースを作る。みょうが、生姜、赤玉ねぎはみじん切り、青じそは細かくちぎり、きゅうりは縦半分に切ってスプーンで種をかき出し5㎜角に刻む。ミニトマトはヘタを取り1cm角に切る。すべて合わせてボウルに入れ、Aを加え混ぜ合わせる。
4.炊き上がったご飯を皿に盛り、青じそを敷いて食べやすく切った鶏肉をのせ、3のソースをかける。

なじみ深い和のハーブ&スパイス、薬味が主役の夏ごはん。

刺身の脇に添えたり、冷や奴や麺の彩りに加えたり。私たちのいつもの食卓におなじみの、あの薬味も実はハーブ。

「摂ると体によい効能がある植物という意味では、薬味もハーブと同じです。わさびを生魚と一緒に食べるのも、抗菌作用があるから。刺身の傍にある薬味は添え物のイメージが強いかもしれないですが、私は巻いて一緒に食べます」

と、若井めぐみさん。特に、夏には食欲を増進したり疲労回復に役立つ和のハーブ=薬味は心強い味方に。

「取り入れ方に決まりはありませんが、生のほうがよさが活かせる場合が多い。生姜も生であれば発汗作用を促すので、夏におすすめ。混ぜることで味に複雑さが増してバランスが取れるので、何種類か合わせて使うといいでしょう」

和山椒 ミカン科に分類され、さわやかな香りが特長。痺れを伴う辛味成分〈サンショオール〉は胃の働きを高…

和山椒
ミカン科に分類され、さわやかな香りが特長。痺れを伴う辛味成分〈サンショオール〉は胃の働きを高め、消化を促してくれる働きも。

三つ葉
独特の香りにはリラックス効果や食欲増進などの作用が。カリウムが豊富なため、むくみ解消や血圧を下げる効果も期待できる。

わさび
殺菌や抗菌作用が高く、食中毒予防に効果的。細胞を破壊すると辛味成分が生じるので、独特の辛味を味わいたいならすりおろして。

ねぎ
ねぎの辛味成分である〈硫化アリル〉は、動脈硬化や高血圧の予防が期待できる。加熱すると成分が変化するため、生食がおすすめ。

みょうが
独特のさわやかな香りとシャキシャキした食感が魅力。針葉樹にも含まれる香り成分〈αピネン〉でリラックス&リフレッシュ効果も。

青じそ
ビタミンやミネラルが豊富。香り成分〈ペリルアルデヒド〉は夏に衰えがちな食欲を増進し、食中毒予防にも効果があるとされる。

生姜
生の生姜に含まれる成分には発汗作用を促し、体を冷ましてくれる効果が。夏の暑さで熱がこもった体には生で摂るのがおすすめ。

ニラ
血液サラサラや疲労回復に効果のある〈硫化アリル〉ほか、貧血予防に役立つ葉酸も豊富。食物繊維も多いので便秘予防にも役立つ。

  • 若井めぐみ

    若井めぐみ さん (わかい・めぐみ)

    料理家、ハーブ料理家

    ハーバルセラピスト。ハーブがテーマの料理教室「ヴェール エクラン」主宰。著書に『ハーブと薬味のごちそうレシピ』『ハーブと薬味でおつまみ』。

『クロワッサン』1122号より

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