手軽に使える液体とろみなら、料理はそのままに嚥下を助けます。
撮影・岩本慶三 文・篠崎恵美子
とろみと具材がからむことで口の中でゆっくり味わえる。
「老いって突然やってくるんです」
地方に住む浜内千波さんの義母は足が弱ってから長い間夫と二人暮らしだった。なるべく自宅での生活をと、浜内さんは柔らかい口当たりの料理を宅配便で送るなどして支えていたが、義父だけでは義母の世話ができなくなり施設に入所することになった。施設を訪れて驚いたのはそこでの食事だ。
「朝昼晩と流動食でした。義父がもう少し普通の食事を、とお願いしたようですが特別扱いはできないと」
年齢を重ねるにつれ、食事の楽しみは大きくなるもの。しかし飲み込む力が弱ってきたときに心配なのは、むせたり誤嚥したりすることだ。当時はペースト状の食事以外の選択肢はなかった。
「食事は命をつなぐものですから、 できるだけ今まで食べてきたものと同じ見た目で、食欲をそそることが大事です。そこにいかに食べやすく飲み込みやすい工夫を加えることができるかが重要なんですね」
「液体とろみ かけるだけ」は、透明な液状でダマにならず、いろいろな料理にサッとかけるだけでとろみをつけられる。
浜内さんが提案してくれた写真の4品は「液体とろみ かけるだけ」が食材を柔らかく包みこみ、 唾液が少なくなった口に入れてもふわっと広がる、まろやかな食べ心地。とろみがあることで噛みやすく、口の中でよくまとまって飲み込むのもラクになる。
浜内さんは「液体とろみ かけるだけ」が持つほのかな甘みにも注目。
「甘みというのは旨みなんですよ。高齢になって味蕾が減って鈍感になってきた舌に、少しの甘みを足すことで『あぁおいしい!』 と感じてもらうことができます。 だから食べ始めはとろみを少しにして、途中でもう少し足して味の変化を楽しむのもいいですね。液体だからできるワザです」
まだ嚥下に問題のない人も「液体 とろみ かけるだけ」を使った料理を食べてほしいと浜内さんは言う。
「いつか身近な人の老いによる変化が起きても、できるだけ普段の食事を続けるにはどんな工夫が必要なのかを知っておけば、いざというときにも慌てずにすみます」
いつでもどんな料理にも 「とろみ」が簡単に。
1.液体タイプだからダマにならない
追加してかけてもダマにならず再調整が簡単にできます。
2.かけるだけで簡単にとろみがつく
出来上がった料理の上にかけるだけでとろみがつきます。
3.見た目や食感を損なわない
個別に調理する手間が省けるので、家族と同じメニューが食べられます。
液体に入れてもダマにならない。 飲み物や味噌汁の旨みも増します。
鮭の蒸し煮トマトソース
「透明なとろみばかりじゃ飽きますよね。食欲をそそるのは色付きのソース。 本格的なお料理に見えて食欲をそそります。赤いソースは野菜と魚の煮汁にケチャップと液体とろみを混ぜて。バルサミコ酢でも」
かき玉豆腐の味噌汁
出汁を取らなくても「液体とろみ」を加えると味噌汁の旨味が増す。崩した豆腐と卵をさっと混ぜて、味噌を溶いた汁に入れ、卵が固まったら出来上がり。途中でさらに加えて味変しても。
大根とキュウリの酢の物
大根おろしの水分は切りません。水分と「液体とろみ かけるだけ」が食べやすい口当たりにしてくれて、酢独特の強さが和らぐ。「むせにくく、たっぷり食べられますよ」
※掲載した料理を作る際は、咀嚼力、嚥下力を考慮した上でご判断ください。
ハビナース 液体とろみ かけるだけ
水あめ(国内製造)、でん粉/増粘多糖類が主原料の液体状のとろみ。1包ずつの個包装なので使いやすい。余ったら冷蔵庫で保管してその日のうちに使い切りましょう。料理だけでなく、水、お茶、ジュースなどにも簡単にとろみをつけることができます。
問合せ ピジョンお客様相談室
TEL:0120-741-887
『クロワッサン特別編集』 介護の「困った」が消える本。より。