賃貸部屋でもここまで変えられる!簡単DIYで作る、理想の住まい。
撮影・中島慶子 文・樋口可奈子
ビギナーでも実践できるDIYアイデアと便利アイテム。
「一から全部作らなくていい」、それがEHAMIさん流のDIY。 カット済みの木をビスで留めるだけのラック、既製品にシートを貼るだけの棚など、初心者でも真似したくなるアイデアと愛用アイテムを教えてもらった。
汎用性の高い、簡単コの字ラック。
初心者向け&低コストな「コの字ラック」。3枚の板をコの字に組んでビスで留めるだけと作業工程がシンプルな上、1000円程度の材料費で10〜12個も作れるので経済的。
「板はあらかじめ木取り図(設計図)を描いて、購入したホームセンターでカットしてもらいましょう」
EHAMIさんは食器棚の整理、キッチンカウンターなど家じゅうでコの字ラックを愛用中。100均にも似たような商品はあるが、それより安く、好きなサイズで作れるのがDIYならではの魅力だ。
(1)ホームセンターでカットしてもらった板3枚とビス、電動ドリル、コーナークランプ(左下)を使用。
(2)板をL字に組んでコーナークランプで留める。木材を直角に組んで固定できるので、持っていると便利。
(3)ビス用の穴を四隅に開けてからビスでしっかり留めて完成。「板が薄いので、垂直に打つように注意して」
(4)10分程度であっという間に完成。背板を付けると強度も増すが、「重いものを載せなければ、これで充分」
シンデレラフィットのケースで引き出し内を 仕切る。
きれいに畳んで仕舞っても、いつの間にかグチャグチャになってしまう服や小物類。ジャンルごとに仕分けしておくと、片づけも取り出しも楽ちんだ。EHAMIさんは、子どもたちの下着などを入れている引き出しにぴったり合うサイズ、シンデレラフィットのケースを見つけて購入。
「布製で折り畳めるので、高さも引き出しに合わせることができ、かなりスッキリしました」
(1)EHAMIさん愛用のセリアの仕切りケースはサイズが豊富。合うものがあったら購入したい。
(3)布製は高さも微調整しやすい。収納スペースに合わせて折るなど、高さもぴったりにして。
クッションフロアで床の模様替え。
子ども部屋のフローリングは、柔らかい感触で足音も吸収するクッションフロアがおすすめ。「賃貸なので、いずれ撤去する前提で手頃な製品に決めました」。6畳分で、価格は1万円以内。設置方法は貼って剥がせる両面テープで貼るだけと手軽だが、きれいにカットして仕上げるためには道具が重要に。地ベラとクッションフロア専用カッターを使う方法をEHAMIさんに聞いた。
(1)クッションフロアを地ベラでしっかり床に押し付け、はみ出した部分をカッターで切る。
(2)カッターとヘラが一体化したコーナーカッターがあれば、さらに作業しやすい。
クローゼット内に釘打ちできる支柱を作る。
押し入れやクローゼットの壁には、意外とデッドスペースが多いので、傷をつけないDIYで有効活用しよう。しっかりした支柱を立てられれば、重いものをぶら下げることもできる。EHAMIさんのおすすめは「ラブリコアジャスター」。板にアジャスターをつけて上下で突っ張らせると、あっという間に立派な支柱が完成する。
「この支柱なら、ペイントもビス打ちもできます」
支柱が1本あるだけで、収納スペースは2倍にも3倍にもなる。
(1)ラブリコアジャスターを市販の2×4材(38×89mm)または1×4材(19×89mm)にしっかりはめ込む。
(2)設置する下側にはクッションシールを貼り付ける。このシールのおかげで、床に傷もつきにくい。
(3)設置したい場所に垂直に立て、ドライバーなどで回しながら、床と天井に突っ張って支柱を作る。
流行のラタン棚を壁につける。
アジアンな雰囲気にも北欧インテリアにも合う素材として注目を浴びているラタン(籐)。買うと数万円するようなチェストや棚も、既製品とラタンシートで自作すれば、値段を抑えられる。
EHAMIさんが教えてくれたのは、壁掛けできる絵本棚。作り方は簡単で、IKEAの木製ウォールラックにラタンシートをタッカーで留めるだけ。インテリアを変えたくなったら、シートを剥がせばシンプルなラックに元どおり。手頃な価格で手軽にトレンドを取り入れられるのもDIYの魅力だ。
(1)ラタンシートはネットストアで購入。貼り付けたい部分のサイズに合わせ、ハサミでカットする。
(2)ウォールラックの前面にタッカーで固定。その後は説明書どおりにラックを組み立てるだけ。
(3)壁への取り付けに使ったのは、小さな穴でしっかり固定できる「ナゲシレール ブラケット」。
剥がせるシートでトイレの壁をイメチェン。
部分的に壁の色や柄を変えるだけで、ぐっとインテリアのセンスが上がったように見える。マスキングテープタイプの剥がせる壁紙を使えば壁への負担も少なく、賃貸でも手軽に挑戦できる。
「程よい厚みがあるタイプが、シワになりにくく貼りやすいです」
トイレの壁など、狭い範囲の貼り替えに慣れてきたら、キッチンやリビングの貼り替えにも挑戦してみたい。
(1)剥離紙を剥がして貼り付けるだけ。間違えても貼り直し可能で、初心者向けの壁紙としても最適。
(2)注意したいのは継ぎ目部分。柄物のシートを貼る際は、絵がつながるように注意して。
『クロワッサン』1046号より