フリマアプリの裏に潜むトラブルを検証!
イラストレーション・しりあがり寿 文・小沢緑子
フリマアプリ
<事例>
ブランドバッグを出品。売買成立後に購入者から「ニセモノだ」と言い張られて困った。
<解説>
ニセモノに関しては、今、フリマアプリの運営側も厳しく取り締まっています。このケースは出品者が過去にフリマやネットで購入したものが実はニセモノで、それを知らずに出品してしまった可能性もありますね。特にシリアルナンバーが不明など、出自がわからないものは注意してください」(川崎さん)
ニセモノの出品は禁止行為。もし真贋の判断がつかず心配なものは、フリマアプリに出品するより、鑑定がてらブランド物に詳しいリサイクル店に持ち込んで買い取ってもらうほうがいい。
「基本的にフリマアプリは個人同士の取り引き。ブランド物以外でも、貴金属、着物など、素人目に価値や相場がわかりにくいものはプロに委ねたほうが無難です」
<事例>
始めたばかりのフリマアプリに服を出品し発送したら、購入者から「思っていたものとイメージが違う。返品したい」との連絡がきた。
<解説>
結論から言うと出品者に非がない場合は、商品を発送した後の購入者からの『イメージと違うから返品したい』という要望に応じなくていいと思います。ほかにも『やっぱり必要がなくなった』という、購入側の自己都合による理由も返品の対象にはなりません」(川崎さん)
返品に応じる必要があるのは、出品した商品の説明に不備がある場合。たとえば、傷や汚れがある、電源が入らず動かないなどのダメージを書かず曖昧にした場合は、出品側に明らかに責任がある。
「一番難しいのは商品の色の伝え方。掲載した商品写真と実物の色がかけ離れて見える場合は何枚か写真をアップして、『2枚目の写真が一番実物に近い色です』『写真だと紫に見えますが、実際は濃いめのピンクです』などの説明を。出品側も『もし自分がこの商品を買いたいなら何を知りたいか』と考えて、できるだけ丁寧にわかりやすく説明する気遣いが必要です」
<事例>取り引きが成立したので購入者に商品を発送したが、「商品が届かない」とクレームがあった。
<解説>
フリマアプリでの代表的なトラブルが、このケース。
「商品を定形外の普通郵便などで送ってしまうと、集荷のタイミングによっては配達に時間がかかることがありますし、万が一、途中で行方不明になっても証明できないし補償もつかない。購入者に商品を送るときは、追跡番号で配達状況が確認できる配送方法を選びましょう」(川崎さん)
今はフリマアプリの運営側が、配送状況をアプリ内で確認できるオリジナルの配送を提供しているので、それを使うのが便利。
もうひとつ、「届いた商品が壊れていた」というクレームも代表的なトラブル。
「配送中の事故の可能性もありますが、『ちゃんと梱包して送った』『いや、壊れていた』と話が噛み合わず時間だけ経ってしまうケースもあるので、返品希望に応じたほうがスムーズ。それでも埒が明かない場合は、フリマアプリの運営事務局に問い合わせて指示を仰ぐのが一番です」
具体的な返品方法は、フリマアプリのガイド上で紹介されているので参考にするといい。
『クロワッサン』1041号より
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