「物選びはほとんど直感です」
そう話すのは目黒にあるギャラリー兼ショップ“DO”のディレクターを務める大熊健郎さん。伝統ある工芸品から、最新のアイテムまで揃うライフスタイルショップのディレクターにしては少し意外。そうして様々なものを家に迎え入れることで磨かれていく感覚があるそう。
「大事にしていることは見ているだけじゃなくて実際に買って手元に置くこと。最初の印象はいいなと思ったものでも、使っているうちに魅力が薄れていくものもあります。時間の経過とともに、そのものの本当のよさがわかってくるんです」
そうしてトライ&エラーを繰り返しているが、いいものに出合いたいという気持ちは人一倍強い。
「旅行に行っても何か見つけないと気が済まないんです。それから人との繋がりですね。人との縁で普通じゃ出合えないものに出合えたり、粋な使い方を見ると真似したくなります」
たくさんのインプットから感覚は研ぎ澄まされていく。