くらし

ショップディレクター・大熊健郎さんが見つけた、使い勝手の良いいいもの。

男性の道具選びには、彼らならではのこだわりがあるはず。偏愛する道具との出合いのきっかけやお気に入りのポイントを聞いた。
  • 撮影・三東サイ 撮影協力・AWABEES

大事なのは見るだけでなく、買って手元に置くこと。

大熊健郎(おおくま・たけお)さん●ショップディレクター。1969年、東京生まれ。大学卒業後、「IDEE」に入社。その後、全日空の機内誌『翼の王国』の編集者を経て、CLASKA Gallery & Shop “DO”ディレクターに。

「物選びはほとんど直感です」

そう話すのは目黒にあるギャラリー兼ショップ“DO”のディレクターを務める大熊健郎さん。伝統ある工芸品から、最新のアイテムまで揃うライフスタイルショップのディレクターにしては少し意外。そうして様々なものを家に迎え入れることで磨かれていく感覚があるそう。

「大事にしていることは見ているだけじゃなくて実際に買って手元に置くこと。最初の印象はいいなと思ったものでも、使っているうちに魅力が薄れていくものもあります。時間の経過とともに、そのものの本当のよさがわかってくるんです」

そうしてトライ&エラーを繰り返しているが、いいものに出合いたいという気持ちは人一倍強い。

「旅行に行っても何か見つけないと気が済まないんです。それから人との繋がりですね。人との縁で普通じゃ出合えないものに出合えたり、粋な使い方を見ると真似したくなります」

たくさんのインプットから感覚は研ぎ澄まされていく。

重厚な質感に、軽やかな模様が特徴的な入れ物。

陶芸家・舩木研兒(ふなきけんじ)の白釉蓋物は12年前に島根を旅した時に出合ったもの。どっしりとした存在感と、葉のような模様の抜け感が絶妙なバランスを保っている。「タバコを入れたのは知り合いの影響。気負わない使い方が魅力的でした」

日常使いにもぴったりの手仕事感溢れる鋏。

質感に惹かれて購入したという鹿児島の本種子鋏(ほんたねばさみ)は「梅木本種子鋏製作所」のもの。今では少なくなった鍛治職人の手作りだ。切れ味の気持ち良さと小ぶりな扱いやすさも愛用している理由。「新聞や雑誌を切り抜くのに使っています」

万年筆で書く字が引き立つ特別な紙の手帳。

英国製「スマイソン」の手帳はいつか使ってみたいと思っていたものの一つ。「50歳の節目に『カヴェコ』の万年筆とセットで揃えました。この手帳は、万年筆との相性がいい紙が使われているんです。手で書く時間は大切にしたいですね」

ペン立てにはつい買ってしまうピッチャーをセレクト。

ペン立てとして使っているこちらは京都で購入したもの。「ピッチャーは形が好きでいくつか持っています。シャープなものよりどっしりとしたものに魅力を感じます。注ぎ口と取っ手の感じとか、フォルムに愛嬌がありますよね」

『クロワッサン』1018号より

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