今秋スタートのドラマ、注目作品を紹介!
文・西森路代
昨今、ドラマのファンもオタク化してマニアックな観点で見る人が増えていると言われている。『時効警察はじめました』も、2006年と2007年に放送され、オダギリジョーと麻生久美子が演じる警察官コンビの繰り広げる独特の空気感で人気のシリーズ第三弾で、マニアックな人気のある作品だ。過去のシリーズでは脚本・監督を三木聡に園子温、ケラリーノ・サンドロヴィッチなどが担当してきた。これが10年以上前の人選だと思うと、このドラマがいかに先見の明があったかわかる。今回も、『勝手にふるえてろ』の大九明子、『愛がなんだ』の今泉力哉などが、独特の世界観を引き継いでくれるのではないだろうか。
『時効警察はじめました』
『シャーロック』と言えば、ベネディクト・カンバーバッチ主演のシリーズがあまりにも有名だが、フジの月9で、ディーン・フジオカと岩田剛典のコンビで新たな『シャーロック』が制作されると報じられたときはネットにはざわめきもあった。本作はあくまでもアーサー・コナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』シリーズを原作にしたもの。また、ディーン・フジオカは今作のプロデューサー太田大とともに『モンテ・クリスト伯│華麗なる復讐│』を作り上げてきたが、海外の名作を現在の日本に置き換えたらという挑戦が刺激的な良作に仕上がっていた。今作も視聴者を良い意味で裏切ってくれるのではないか。
『シャーロック』
挑戦と言えば、『ニッポンノワールー刑事Yの反乱ー』もオリジナルで踏ん張っているイメージだ。しかも脚本は『3年A組ー今から皆さんは、人質ですー』の武藤将吾。なかなか深夜以外で見られないノワールの世界がどう描かれるのか楽しみだ。
『ニッポンノワールー刑事Yの反乱ー』
ラブストーリーでは、『G線上のあなたと私』に注目したい。『あなたのことはそれほど』と同じいくえみ綾が原作、また波瑠と鈴木伸之が引き続き出演。脚本を『サギデカ』や『透明なゆりかご』、『きのう何食べた?』など、どんなジャンルをやっても信頼できる安達奈緒子が手がけるということで期待が高まる。
『G線上のあなたと私』
『クロワッサン』1005号より
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