中井美穂さんが体験、キレイに痩せられる糖質と脂質の摂り方。
撮影・青木和義 スタイリング・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・大島由佳(Reve) 文・板倉ミキコ
中井美穂さん(以下、中井) 今回もよろしくお願いします。私、10年前より5キロも太ってしまったんです。
伊達 中井さん、問題は体重の増加じゃありませんよ。この企画を始めるにあたって、今の体のデータを取らせてもらいましたが、衝撃的なのが、10年で体脂肪率が12%も増えていること。
中井 え、体重より問題なんですか?
伊達 問題ですね。今後の生活習慣病リスクを考えたら、今まさに運命の分かれ道に来ていると思ってください。極端に言えば、寝たきりの生活になってしまうなど、ダークサイドに落ちる、ギリギリのところです。
伊達 本来、私がおすすめしているダイエットでは、まずリセット期から始めて、次にダイエット期に入るのですが、今回の中井さんの場合は悠長なことを言っていられないので、いきなりダイエット期から始めてもらいます。
中井 うわ! それくらい緊急事態というか、痩せないといけないんですね。
伊達 痩せるということではなく、まずはたくさん食べることに慣れてしまった胃袋を小さくしたいんです。そして、腸のお掃除もしたい。コレステロール値も高くなってきていますからね。最初の2週間のダイエット期は、朝は果物と白湯だけ。昼はご飯とお味噌汁、そしてたんぱく質も。夜は、炭水化物は避け、たんぱく質などのメインを食べる日と食べない日を交互にします。腸の負担を減らすために、夕食のたんぱく質を抜く日を入れるんです。
中井 たんぱく質を食べない日は、夜は何を食べればいいんでしょう?
伊達 スープ類と野菜料理だけです。
中井 ガーン。お肉、大好きなのに。
伊達 本来、ダイエットをするためにはたんぱく質をしっかり食べることが重要です。しかし元々食べ過ぎていたタイプの方の場合、2週間程度なら、体内に蓄えている栄養があるのでなんとかなります。
中井 夕飯は外食が多いんですが、そこでもスープ類やサラダだけ?
伊達 そうですね。
中井 あ〜、最も私の苦手とするジャンル。締めの麺類もダメなわけだし、それじゃ満足できなそう……。
伊達 毎日ではありませんから大丈夫。
ダイエット期のための、作り変えの利く野菜スープ。
スープは、野菜をたくさん摂れて満足感が高く、サラダのように体を冷やさないのでダイエット期に最適。栄養士の田村つぼみさんが考案してくれたのは、基本のスープと、そこに具材を加えたアレンジ。簡単で、飽きがこないのがいい。
◆基本の野菜スープ
材料(4日分) 玉ねぎ2個 人参1本 セロリ1本 ローズマリー・ローリエなどのハーブ類適量 白ワイン½カップ 水3カップ 塩小さじ1½ こしょう少々 油少々
作り方 ①玉ねぎとセロリは2センチ、人参は1センチに切る。②鍋に油、①を入れ、さっと炒める。ハーブと白ワインを入れまんべんなく混ぜ、蓋をして弱火で約10分、時々混ぜて蒸し煮する。③全体がしんなりしたら水を入れて一煮立ちさせ、塩こしょうで味を調える。
【1日目】1回量のスープ+カレー粉、おろしショウガ、にんにくでカレー風味に。
【2日目】1回量のスープ+きのこ類、味噌で味噌スープに。
【3日目】一回量のスープ+トマト(ミキサーにかけた後)、塩こしょうでさっぱりポタージュ風に。
夕食時にプラスしたい食卓を彩る野菜の小皿料理。
ダイエット期以外でも、腸を整えるために積極的に食べておきたい野菜料理。糖質制限では敬遠される、糖質量の多い人参やトマトも、小麦制限では問題なく食べられる。簡単な調理ながら、和、洋、中と多彩な味わいで楽しめる4皿。
◆トマトと大葉のポン酢和え
作り方 ボウルに、醤油と柚子の搾り汁を1:1で用意し、柚子皮と大葉の千切りを入れる。くし形切りにしたトマトを入れてざっくりとからめる。
◆ほうれん草のペペロンチーノ
作り方 フライパンにオリーブオイル、輪切り唐辛子を入れて熱し、根をのぞいて半分に切ったほうれん草を入れてさっと炒める。全体に油が絡まったら塩こしょうで味を調える。
◆人参のラペ
作り方 人参を千切りにして塩揉みし、しんなりとしたらしっかりと絞り、水気を切る。酢、粒マスタード、塩、エゴマ油、こしょうでドレッシングを作り、人参を和える。クルミ、パセリを混ぜる。
◆小松菜と人参のアジアン炒め
作り方 フライパンに米油とにんにくのみじん切りを入れて弱火で炒め、香りがしてきたら、短冊切りにした人参を加えて炒め、火が通ったら小松菜のざく切りとオイスターソースを加え、味を調える。
『クロワッサン』941号より
●中井美穂さん フリーアナウンサー/TVやラジオで活躍。観劇好きが高じ、宝塚のトーク番組を担当したり、読売演劇大賞の選考委員を務めるなど、活動の場は多岐にわたる。
●伊達友美さん 管理栄養士/銀座医院・食事カウンセラー、日本アンチエイジングダイエット協会理事。自身の20 ㎏のダイエット経験をもとに5000人以上の食事を指導。
広告