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子どもも大喜び!夕食の煮物が
まろやかポタージュに大変身。

夕食の煮物やミネストローネがポタージュに大変身。ちょっとした工夫で、朝ごはんの汁ものメニューがもっとラクにおいしくなります。

 

「朝って、どうしてもバタバタするものですよね。うちも、子どもが生まれてからは、以前ほどゆっくりできなくなりました。でも、朝からちゃんとおいしいものを食べたい。そう思いながら暮らしているうちに、いつのまにか、ちょっとした小ワザのようなものが身についてきました」と、暮らし家の塩山奈央さん。
「これ、好き! わあ、ほっぺが落ちる〜!」
3歳になる娘のはなちゃんがニコニコ顔で飲んでいるのは、かぼちゃのポタージュ。
「ちょっと大げさじゃないですかね。これ、私が無理に言わせてると思われないか心配なんですが(笑)」
どこか懐かしい味わいに、もちろん大人も大満足。
「これ、前の日の煮物に牛乳を足しただけなんですよ。ハンドミキサーでガーッと混ぜるだけ」
もともと、はなちゃんの離乳食から発想を得たものだ。
「かぼちゃに限らず、いろいろな野菜に火を通し、ペースト状にしてストックしていました。それから、徐々に大人と同じものが食べられるようになっていく過程で、煮物を潰して食べさせたりしていて。これ、ポタージュにしてもおいしいんじゃないか?と思ってやってみたら、当たりでした。以来、よく食卓に登場するように」
かぼちゃだけでなく、さつまいものレモン煮や、ミネストローネなども、同じ方法で変身。わざわざポタージュのために具材を準備しなくても、しっかりおいしい料理ができ、しかも2通りの味が楽しめる。
「これ、合うかな?と思うものがあったら、いろいろ試してみても面白いかもしれません」

大好物のポタージュに、ご満悦の表情。小さく切った食パンをひたして食べるのがお気に入り。
大好物のポタージュに、ご満悦の表情。小さく切った食パンをひたして食べるのがお気に入り。
 

かぼちゃの煮物→かぼちゃのポタージュ。

煮物のリメイク法

たくさん作った煮物やスープなど、前日のおかずが残ったときは、朝に手早くリメイクしてみては。簡単なのに、手が込んだ味になる。
「あまりいいかぼちゃが手に入らなかったときなどは、ポタージュにしたほうがかえっておいしかったり。牛乳といっしょに撹拌するだけで、あっという間にできちゃいます。好きな人は、豆乳を使ってもいいですね」

余りがちな煮物も洋風にアレンジして子どもも喜ぶ優しい味の一品に。
余りがちな煮物も洋風にアレンジして子どもも喜ぶ優しい味の一品に。
 

前日のおかず作り
材料 かぼちゃ500g、味醂大さじ1½、醤油大さじ1、水120㎖
作り方
1.かぼちゃはワタを取り、皮の部分をところどころむき、食べやすい大きさに切る。
2.鍋に材料の全てを入れて、落とし蓋をする。
3.強めの中火にかけて、一気に煮上げる。時々様子を見て全体を混ぜ返す。調味料がうっすら残るくらいで火を止めて完成。

1.落とし蓋には、ところどころ穴を開けたアルミホイルを使っている。
1.落とし蓋には、ところどころ穴を開けたアルミホイルを使っている。
2.ほっとする優しい味。この時点では和風だが、ポタージュにすれば洋風のメニューに。
2.ほっとする優しい味。この時点では和風だが、ポタージュにすれば洋風のメニューに。
 

当日は「ガーッ」で終わり!

3.かぼちゃの煮物と、牛乳または豆乳を、容器に入れる。量はお好みで。
3.かぼちゃの煮物と、牛乳または豆乳を、容器に入れる。量はお好みで。
4.ハンドミキサーで混ぜて完成。ほかの2種類のポタージュも、作り方は共通だ。
4.ハンドミキサーで混ぜて完成。ほかの2種類のポタージュも、作り方は共通だ。
 

ハンドミキサーがない人は

うらごし器を使ったり、マッシャーやフォークで潰してから牛乳などと混ぜてもよい。
うらごし器を使ったり、マッシャーやフォークで潰してから牛乳などと混ぜてもよい。
 
 

ミネストローネ→トマト風味ポタージュ

にんにくの風味が食欲をそそる、野菜と豆がたっぷり入ったミネストローネが変身。「ベーコンのうま味がポイントになって、予想以上においしくできました! ミネストローネに入れる野菜は、冷蔵庫の中身を使い切るつもりで、なんでも入れてください」

1.オリーブ油、にんにく、ベーコンを炒め、トマト、好みの野菜、水を加えて煮る。
1.オリーブ油、にんにく、ベーコンを炒め、トマト、好みの野菜、水を加えて煮る。
2.味付けは塩のみでシンプルに。沸騰したら、アクを取り、豆を加えて再び煮込む。
2.味付けは塩のみでシンプルに。沸騰したら、アクを取り、豆を加えて再び煮込む。
 
3.さらにアクを取りながら15~20分ほど煮込み、野菜がやわらかくなっていれば完成。
3.さらにアクを取りながら15~20分ほど煮込み、野菜がやわらかくなっていれば完成。
 
 

さつまいものレモン煮→おやつ風ポタージュ

煮あがりの姿も美しいさつまいものレモン煮は、リメイクするとデザート感覚のポタージュに。
「柑橘の風味と甘さが混ざり合うことで、ほのかにリンゴのような味も感じられます。朝からちょっと甘いものを食べるのって、目も覚めるしいいですよね」

1.さつまいもは輪切りにして水にさらしたあと、ざるにあげて水気を切る。
1.さつまいもは輪切りにして水にさらしたあと、ざるにあげて水気を切る。
2.レモンの輪切りは皮とワタの部分をできる限り取り除き、4つ割りにする。
2.レモンの輪切りは皮とワタの部分をできる限り取り除き、4つ割りにする。
 
3.鍋に砂糖、水を入れて、火が通るまで煮たら火を止めてしばらくおき、味を馴染ませる。
3.鍋に砂糖、水を入れて、火が通るまで煮たら火を止めてしばらくおき、味を馴染ませる。
 
 

◎塩山奈央さん 暮らし家/栃木県出身。食べ物・縫い物を通じて心地のよい暮らしを提供している。著書に『発酵食をはじめよう』(文藝春秋)など。

『クロワッサン』925号(2016年5月25日号)より

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