松田美智子さんの〈第三の居場所〉は「ボランティアのメンバー」──「誰かのために」という目的を持ってともに活動できる、素敵な居場所
撮影・中垣美沙 文・長谷川未緒
料理研究家の松田美智子さんは、2015年から「kolmikko〈コルミッコ〉」という編みぐるみのチャリティープロジェクトを運営している。
「仕事を通して知り合った編集者とホテルの広報担当者、3人で始めたんです。みんな手仕事が好きだし、仕事を離れてからも楽しめることがしたいね、と。でも、ただ作るだけじゃなくて、それが誰かのためになったらもっといいね!と話し合い、編みぐるみを編んで販売し、収益を寄付するというこのプロジェクトがスタートしました。編みぐるみは、北欧のトロールがモチーフで、名前は“kolmikko”。フィンランド語で3人組という意味をもっています」
初年度、3人でコツコツと編んだ編みぐるみは、ホテル「ハイアット リージェンシー 京都」でクリスマスツリーに飾って販売。その後、各地でニットカフェを開催するようにもなり、活動の輪が徐々に広がっていった。
「私たちのHPに問い合わせをくださった、石川県金沢市の金石手芸部のみなさんは、5〜6年前からkolmikkoを編む活動をしてくださっています。同じ目的を持って活動していると、たとえ頻繁に会えなくても心のつながりを感じられます。また、最近は、東京・池尻大橋にある『MIDORI.so』というシェアオフィスの方からも、一緒に何かやりたいと言っていただけました。若い人との交流はいろいろなアイデアやエネルギーがもらえて刺激になりますし、これからどうなっていくのか楽しみです」
地方でニットカフェを開いた際は、参加者から教えてもらって、その土地のおいしいものを食べるのも、幸せのひとときだという。
「あまり義務感を持たず、できる範囲で楽しみながらやるのも、サードプレイスを維持するコツだと思います。仕事とまったく関係のない仲間がいるのって、幸せなんじゃないかなと思うんですよ。これからもほそぼそとでも続けていきたいですね」
『クロワッサン』1158号より
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