【身近な素材を使った台所掃除法】毎日気持ちよく使いたい。エコで丁寧な清潔キープ術
撮影・川上朋子 イラストレーション・John Danon 文・黒澤 彩
台所は口に入るものを扱う場所だから、掃除の方法にも気を配りたいもの。「まずは、汚れを放置しないこと。ちょっと汚れたらすぐに拭いたり、道具を使ったらすぐお湯に浸けることを習慣づけましょう」とは、お酢やあら塩など自然な素材で台所をピカピカに保っている料理研究家の松田美智子さん。
厄介な汚れに立ち向かうときには時間を味方につけよう、と指南するのは、掃除のプロである髙橋ゆきさん。「料理と同じで、掃除にも“下ごしらえ”がいります。いきなり擦らずに浸けておく、振りかけておくといった仕込みをしておくと、強力な洗剤を使わなくても汚れが落ちやすくなりますよ」
身近な素材でピカピカに!
洗剤代わりに使える素材の代表は、重曹、クエン酸&酢、あら塩。人工的なにおいもなく、口に入っても問題のないものだから安心して頻繁に使え、使うほどにピカピカに。
覚えておきたい、この場所にはこの掃除法
掃除に使う素材の特徴がわかれば、どんな箇所のどんな汚れに何を使うか、掴めるはず。ここでは代表的な使い方を紹介しよう。
三角コーナー には あら塩+酢水
ぬめりと水垢を落として、においも防ぐ
ゴミを捨てた後に、あら塩で軽くこすり洗いをしてぬめりを取り、仕上げに酢水をスプレーして殺菌。においのもとになるぬめり汚れや、雑菌を残さないのがポイント。
排水口トレイ には 重曹パウダー+酢
重曹とお酢のシュワシュワですっきり
蓋を外し、ゴミは取り除いた状態で重曹大さじ1を振り入れ、そこに適量のお酢を回しかける。シュワシュワ発泡するのでそのまま数分置き、水で洗い流せば完了!
シンクの蛇口 には クエン酸スプレー
15分間の“下ごしらえ”で水垢をゆるめる
アルカリ性の水垢汚れには、クエン酸(お酢)の出番。クエン酸水をスプレーで吹きつけてラップでパックし、15分置いてから洗い流す。仕上げに水拭き、乾拭きも。
まな板 には あら塩 or 重曹ペースト
木か樹脂か、素材で変わる手入れ法
木のまな板は、あら塩で擦って水で流す。樹脂製のものは重曹ペーストを数カ所に置いて、スポンジで擦り洗いをして流す。どちらも都度しっかり乾かすことが大切。
五徳 には 重曹パウダー+湯
お湯に浸けてがんこな汚れも落としやすく
シンクにポリ袋を広げて五徳を入れ、40〜50℃のお湯を五徳が浸かる量加え、重曹を溶かす。30〜60分置き、スポンジで擦り洗いする。重曹の量と浸け時間は汚れ具合で加減を。
キッチン壁 には 重曹スプレー
ムラなく一定方向に拭き取るのがコツ
油や調味料の汚れが付着している壁。液が垂れるので壁には直接スプレーせず、重曹水を吹きつけたふきんで上から下へ拭いていく。水拭き、乾拭きもセットで。
ゴミ箱 には 新聞紙+重曹パウダー
底に重曹を入れておくだけでにおい防止に
ゴミ箱の底に新聞紙を敷き、重曹を振り入れ、その上からゴミ袋をセットする。新聞紙が湿気を、重曹がにおいを吸収するため、新聞と重曹は週1回を目安に交換を。
電子レンジ には 重曹水
温める機能そのものを掃除に活用する
耐熱容器に水1カップと重曹大さじ2を入れ、600Wで3分加熱。5分置き、庫内の重曹水の蒸気で拭き掃除する。汚れが強いところは温めた重曹水にタオルを浸して拭く。
冷蔵庫の外側 は 消しゴム+重曹スプレー
意外と気づかない手垢汚れに消しゴム!
まず、開け閉めするときに触る箇所の手垢汚れを消しゴムで擦ってきれいに。その後、重曹水を吹きつけたふきんで拭き掃除。乾拭きまですると汚れ予防にもなる。
『クロワッサン』1151号より
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