【手みやげをひとつ】和菓子 薫風「白羊羹」──俳優、ガラスデザイナー・川上麻衣子さん推薦

俳優として数々の名作映画やドラマに出演する傍ら、ガラスデザイナーやエッセイストとしても活動。自身のガラス作品や、ゆかりのあるスウェーデンの品々を揃えたセレクトショップ『SWEDEN GRACE』を東京・千駄木にて営む、川上麻衣子さん。テレビ番組のロケで谷中を訪れ、下町風情のあるこのエリアのことがとても気に入ったのだという。店は谷中から千駄木に移転し、現在9年目になる。今回、川上さんが教えてくれた『和菓子 薫風』も『SWEDEN GRACE』から歩いて数分のところにある“ご近所さん”だ。

「私は日本酒が大好き。千駄木の仲間で日本酒を飲む会があり、『薫風』オーナーのさっちゃんと出会いました。こちらでは、つくりたての和菓子とそれに合う日本酒のマリアージュが楽しめるんです。果物や野菜の味わいを活かしたオリジナルの和菓子はどれもおいしいのですが、とくに〈白羊羹〉がおすすめです」

手亡豆の白あんを使った羊羹は、オレンジピールやベリーなどのドライフルーツが贅沢にちりばめられ、洋菓子のような佇まい。ひと口食べると、カルダモンなどのスパイスが香り、白あんの甘みと溶け合う。フルーティな日本酒やワインに合わせるのがおすすめだという。

「カルダモンはスウェーデンのお菓子にもよく使われるスパイス。和菓子にもこんなに上品に合わせられるのか、と驚きました。ほかにはない大人な和菓子なので、舌の肥えた方にも自信をもっておすすめでき、とても重宝しています」

“これ、どこで見つけてきたの？”と聞かれると、とてもうれしいと川上さん。

「すっかりこの街に馴染ませていただいているので、地元のおいしいものを紹介して、どんなお店だろうと興味を持ってもらえたらうれしい。街と人をつなげる役割ができたらいいなと思っています」