もらってうれしい、あげて誇らしい 日本全国の名品を、ゆかりの人がセレクト 【料理家編】
歴史情緒を残す城下町には見どころのある名店が数多く現存します。土地で愛された時間まで味わえる、手土産にしたい逸品を、その土地ゆかりの料理家・近藤幸子さん、山脇りこさん、細川亜衣さんに教えてもらいました。
撮影・清水奈緒 スタイリング・西森 萌 文・熊坂麻美
宮城
“大人になって魅力を再発見したものたちです”
近藤幸子（こんどう・さちこ）さん 料理家。仙台の隣町・亘理町出身。仙台の料理学校でアシスタントと講師を務めたのち、独立。雑誌や書籍、広告などで活躍するほか、料理教室「おいしい週末」を主宰する。
賣茶翁（ばいさおう）
みち乃くせんべい
明治12年創業の和菓子店の銘菓で、茶席でも重宝される。「軽い食感と儚い口溶け、上品な甘さが魅力のお干菓子です。FAXやお手紙で通販が可能ですが、とても素敵な佇まいのお店なのでぜひ行ってほしいです」。15枚入り 1,458円（TEL：022-214-2262）
タゼン
仙臺銅壺（せんだいどうこ）「徳利」、「盃」
伊達政宗公の時代から400年以上、御銅師（おんあかがねし）の技術を継承する。「地元でも有名な銅製品の老舗ですが、モダンなデザインの酒器などもあることを最近知って、改めて注目しています」。徳利1号 4万9500円、盃 1万1000円（TEL：022-284-1641）
長崎
“東京ではまず買えない＆長年愛食する選りすぐり”
山脇りこ（やまわき・りこ）さん 料理家。長崎生まれ。テレビや雑誌、ウェブなどで季節感のある家庭料理を提案し、旅や暮らしをテーマに執筆も行う。『ころんで、笑って、還暦じたく』（ぴあ）など著書多数。
チョーコー醤油
超特選うすむらさき「生」、長崎ポンス
長崎を代表する調味料メーカー。「非加熱のうすくち醤油は、“香ばしい塩”感覚。長崎県産のゆず果汁をたっぷり使ったぽん酢は、鯛のお造りなどにかけても美味！」。超特選うすむらさき「生」500ml 513円、長崎ポンス 200ml 1,063円（TEL：0120-040-500）
岩永梅寿軒（いわながばいじゅけん）
もしほ草
地元の人でも入手が難しいという数量限定の長崎カステラが話題の菓子店。「カステラもいいけれど、岩永梅寿軒といえば、私は子どもの頃からこれ。求肥に昆布が練り込まれ、甘いのに噛むほどに磯の香りが広がります」。210g 945円（TEL：095-822-0977）
熊本
“普段から使っている地元が誇る名品です”
細川亜衣（ほそかわ・あい）さん 料理家。結婚を機に、夫の故郷である熊本に移住。泰勝寺跡に設立した「taishoji」を拠点に、料理教室や工芸の展示会などを企画運営するほか、国内外で料理会を行うなど幅広く活動中。
寿福（じゅふく）酒造場
武者返し43度
明治23年創業の焼酎蔵。地元産の新米を原料に、米の味わいを最大限に引き出す常圧蒸留にこだわって製造する。「そのままでも飲みますが、こちらで仕込む梅酒は梅の香りが濃厚に引きたち、我が家の定番です」。1800ml 4,455円（TEL：0966-22-4005）
水上（みずかみ）村
竹籠
水上村の伝統工芸の竹細工。「いつも物産展で購入し、水切りかごとして愛用しています。丈夫で美しく、小ぶりなものは贈り物にもぴったり」。直径22×高さ14cm 2,2
00円〜＊形・サイズで異なる（Baumkuchen Instagram:@b_a_u_m_k_u_c_h_e_n）
『クロワッサン』1150号より
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