一度は味わいたい、あのホテルの逸品──パレスホテル東京/ザ・ペニンシュラ東京/志摩観光ホテル
レストラン、ラウンジ、バー……泊まらなくてもおいしい時間が過ごせるホテルの名物メニューを、トラベルジャーナリスト・寺田直子さんが紹介!
撮影・柳原久子(ザ・ペニンシュラ東京、パレスホテル東京) 構成&文・中條裕子
寺田直子(てらだ・なおこ)さん トラベルジャーナリスト。訪れた国は90カ国以上。世界の極上ホテルに精通。2021年より伊豆大島で『Hav Cafe』を営み執筆活動を続ける。近著に『東京、なのに島ぐらし』。
パレスホテル東京の〈コーンブレッド〉
創業当時から愛される看板メニューのひとつ。「切ったときの、太陽の光を閉じ込めたようなとうもろこし色に気持ちも上がります。私はトースターで焼いてからバターをたっぷりのせるのが好き」と、寺田直子さん。そこにメープルをかけたり、ジャムを添えたり。シンプルだからこそ、好みの食べ方を見つけることができる。胡椒をかけて赤ワインと合わせる、大人ならではの楽しみ方も。
ザ・ペニンシュラ東京の〈月餅〉
こちらの月餅の予約情報を見つけると「もうそんな時季なんだ」と、毎年感じるという。寺田さんの秋の風物詩として定着した月餅は、小ぶりのサイズながら食べ応えもある。「バターたっぷりのパイ生地に、濃厚なオレンジ色の餡で、ムーンケーキと呼んだほうがしっくりくるスイーツ感覚の月餅です。自分へのご褒美として毎年楽しみにしています」。早めの予約がおすすめ。
志摩観光ホテルの〈海の幸カレー〉
「しっかりしたお値段ではあるけれどそれだけの価値がある」と寺田さんが推すのは、ホテルを代表するカレー。舌触りもきめ細かなソースに鮑、海老、蟹が贅沢に入ったカレーは言うまでもないおいしさだが、実はもう一つの主役がサフランライス。「質のよいサフランを使ってバターもたっぷり。これだけでも立派な一品です。このカレーはぜひゆっくりと味わってほしい」
『クロワッサン』1148号より
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