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今夏の光熱費は? なぜ値上がり? 使いすぎの基準は? 光熱費を抑えるための3つのQ&A

生活する上で不可欠な電気やガス。食費や娯楽費の節約は我慢が伴うものですが、光熱費は契約内容や何げなく行っている習慣を見直すだけで、支払額を抑えられます。とくに夏は一年のなかでも費用が上がる季節。ファイナンシャルプランナー・西山美紀さんに、光熱費に関する3つの質問に答えていただきました。

イラストレーション・寺山武士 文・保手濱奈美

光熱費の節約は“苦”を伴わない。日々の意識づけで賢く減らそう
光熱費の節約は“苦”を伴わない。日々の意識づけで賢く減らそう

Q1. 今年の夏の光熱費はどうなる?

A. 補助金が支給されるが、電気代は上がる見込み。
昨今の猛暑によるエアコン使用量増加などで、夏の光熱費がかさみがち。そこで政府は7~9月に電気とガス料金を軽減する「電気・ガス料金支援」の実施を決定。「経済産業省は、これにより3カ月間の電気・ガス料金が、標準的な家庭で3,000円ほど下がるとしています。ただ、それでもオフシーズンより高くなってしまう可能性がある。気をゆるめず、ウェブや紙の明細で普段の使用量との差を確認して、節約意識を高めることが大切です」(西山さん)

Q2. なぜ値上がりが続いているの?

A. 国際情勢や脱炭素化社会への移行も引き金に。
日本は、電気をつくる際に必要な石油やガスなど、エネルギー源の多くを輸入に頼っている。「そのため円安のいまは、輸入価格が上昇し、電気とガス料金の値上がりにつながってしまいます。また、紛争などによる国際情勢の悪化でもエネルギー価格は上昇するので、今後の動向にも注意が必要です。さらに、電気の使用量に応じて世帯ごとに課される『再生可能エネルギー発電促進賦課金』が今年度は3.98円/kWhと、昨年度より0.49円値上がりしたことも一因に。原因は複合的です」

Q3. 光熱費の使いすぎの判断基準は?

A. 総務省の平均月額がひとつの目安に。
「光熱費が上がっている」とはいうけれど、自分の家の光熱費は一般的に高いのか、あるいは安いのかも気になるところ。「その指標となるのが、総務省が公開している『家計調査報告(家計収支編)』。2024年版によると、2人以上世帯の1カ月の電気・ガス料金の平均は1万8019円です。それ以上であれば、光熱費の削減を考えたほうがいいでしょう。光熱費は、毎月かかる固定費。一度見直せば効果が継続し、家計の負担を軽減できます。痛みを伴わずに節約できるのもメリットです」

  • 西山美紀 さん (にしやま・みき)

    ファイナンシャルプランナー

    貯蓄額だけを増やすのではなく、日々にうるおいをもたらす貯め方、使い方、増やし方を発信中。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)。

『クロワッサン』1146号より

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