大量の写真データ。情報を整理整頓して頭もクリアに
イラストレーション・フクイナツ 文・吉川明子
写真データ
スマートフォンで気軽に写真が撮れるようになった今、膨大な写真がストックされ、大切な写真も埋もれがち。きちんと整理整頓し、活用するためのアイデアを、写真整理アドバイザーの中村愛子さんに教えてもらった。
未整理の写真であふれたスマホは散らかった部屋と同じ。
整理されていない写真があふれているスマホ内は、部屋が散らかっているのと同じようなもの。まずはスマホやPCにどんな写真が入っているのか、カメラロールや写真フォルダの中身を確認してみてください。次に、雑然とした写真を整理するための分類を考えます。部屋の片づけで、ものそれぞれの収納場所を決めるのと同じ考え方です。「旅」「人」「メモ代わりに撮ったスクリーンショット」「ペット」「食事など生活記録(ライフログ)」「書類」などに分類してみましょう。
スマホの容量には限りがある。不要なデータは削除しよう!
スマホ内の写真を見返している時に、スクリーンショット、動画、PCやクラウドにバックアップがあってスマホで見返さない写真があれば要チェック。特にスクリーンショットと動画はファイルサイズが大きく、スマホの容量を圧迫するので、不要なものは削除しましょう。削除して総数が減れば、スマホ内の写真を探すのも楽になります。iPhoneは写真アプリの「メディアタイプ」で「ビデオ」「スクリーンショット」などを選べばまとめてチェックができます。
「写真」アプリ内の写真はアルバムごとに分類しよう。
部屋の片づけにおける収納場所は、iPhoneの「写真」アプリ内では「アルバム」に相当します。「旅行」「家族」「ペット」「グルメ」「推し活」など、自分にとってわかりやすい名称のアルバムを作って、写真を振り分けましょう。はじめは写真が大量にあるので大変ですが、一度分類してしまうと、今後はそのアルバムに入れればいいだけになるので、整理が格段に楽になり、目当ての写真が探しやすくなります。
写真はクラウドでバックアップしておこう。
スマホ内の写真はバックアップを忘れずに。手軽なのは、iCloudやGoogleフォトに保存する方法。PCの外付けハードディスクやDVDにコピーといった方法は破損の恐れあり。バックアップや写真の分類などは、あくまで自分が写真を楽しむためのものと割り切り、子どもや家族に引き継ぐことは考えなくてもいい。子どもの幼少期の写真など本当に大切な写真は厳選し、プリントして渡したほうが喜ばれます。
すべての写真をスマホに入れておく必要があるか?
手元に置いておいてすぐ見返したい写真はどれですか? スマホの容量には限りがあります。スマホ内での一元管理がシンプルでいいのですが、容量不足で困っている人は、スマホ本体になくても構わない写真を別の保存先に割り振りましょう。例えば「ペット」はGoogleフォト、「旅行」はiCloud、「推し活」はAmazon Photosなどとカテゴリごとに保存先を変えるとわかりやすく、スマホの容量も確保できます。
検索方法を駆使すれば、すぐに写真を見つけられる!
iPhoneの「写真」アプリでは「ライブラリ」の「年別」「月別」や、「コレクション」内の「地図」「ピープルとペット」という項目を選択すると探しやすくなります。「検索」で撮影日や撮影地、「猫」「花」などといったキーワードから探すこともできます。「地図」は、「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」をオン、または「カメラ」→「このアプリの使用中」をオンにしないと撮影地の位置情報が記録されないので確認。
あえてプリントするのも楽しみ方の一つ。
最近は写真をプリントする人も少なくなりましたが、あえてプリントして飾ったり、アルバムを作ったりするのは楽しいものです。「プリントする写真を選ぶ」という目的があると、見返す時に写真の分類や削除もできます。おすすめなのが、無料で写真がプリントできるスマホアプリ「ALBUS(アルバス)」。期間中に前月のお気に入り写真を選ぶと、毎月8枚まで無料でプリントしてもらえます(送料242円)。期限があると写真を整理する節目になり、月別のアルバムも作れます。
『クロワッサン』1138号より
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