仕事や家事の合間に取り入れたい、昼の代謝アップ習慣7。
イラストレーション・いいあい 文・小沢緑子
教えてくれた人
●瀬戸郁保さん
源保堂鍼灸院 院長
●友野なおさん
睡眠コンサルタント
●真野わかさん
セラピスト、養腸家
夏は冷房の冷えからくる代謝の低下も注意。仕事や家事の合間に簡単に取り入れられる方法を紹介。
1.日中の足元は5本指ソックス&草履に。
冷房の効きすぎにより足元が冷えると、体の代謝も低下しかねない。
「特に冷え性の人はかいた汗がいつまでも体温で蒸発せず、ますます足先が冷える悪循環にも。靴下は足指を動かしやすく、かいた汗を吸収しやすい5本指か足袋型ソックスを、ルームサンダルは草履タイプをおすすめします」(瀬戸さん)。
足裏は体の中でも汗腺が多い部位。足元を快適に爽快に保つことで、体を冷えから守ろう。
2.デスクワーク中に肩甲骨回し。
「仕事や家事の合間に、肩甲骨の間を動かす『双転肩(そうてんけん)』という気功を応用した肩回しを。肩甲骨の周りは褐色脂肪細胞が多く集まる箇所。気がついたときにこまめに動かすことで、脂肪分を分解して燃焼させる効果が期待できます」(瀬戸さん)。
肺を広げて呼吸を促す動きなので、リラックスも兼ねて行うのがおすすめ。
3.疲れた時は1分深呼吸。
もうひとつ、気軽にできるのが1分間の深呼吸。
「呼吸を司る筋肉・横隔膜が上下に動くと腸も動くので、深呼吸するだけでも代謝アップが図れます」(真野さん)。
4秒かけて息を吐いたら2秒かけて吸う、を10回繰り返すだけなので、休憩中や信号待ちなど、場所を選ばずいつでもどこでもできるのも利点。
「ポイントは息を吐くとき。お腹と背中をくっつけるようなイメージで吐き切りましょう」
4.ランチ前に後頭部のツボを軽く押す。
「後頭部にある『強間(きょうかん)』というツボは、食前に押すと食欲を抑えることができます。寝不足やストレスなどから満腹中枢が麻痺して食欲が止まらないときにも効果的」(瀬戸さん)。食べすぎそうと思ったら、食前や間食前に押して食欲をコントロール。「頭にあるツボなので強く押さず、指先で軽く押すように刺激してください」
5.ランチは単品でなく定食を選ぶ。
「暑くて食欲が湧かないからと、冷たい食べ物や飲み物ばかり摂っていると、どんどん体が冷えて代謝が下がり燃えにくい体になってしまいます。ランチには、そばやうどんなど、冷たくて食べやすい単品メニューを選びがちですが、味噌汁やスープなど何か1品温かいものが摂れる定食メニューを選びましょう」(友野さん)。
もし選択肢がなければ、温かいお茶など、飲み物だけでもホットに。
6.甘いものを食べるなら夜より昼。
甘いものを食べたいときは、夜ではなく昼間にチェンジ。
「BMAL1(ビーマルワン)という脳内ホルモンには、糖質などを脂肪に変える働きがあることがわかっています。その分泌が一番少ないのが14時ごろ、18時以降になるとどんどん分泌量が増えるといわれています。つまり同じ量、カロリーでも、夜に甘いものを摂ると脂肪になりやすい。食べるなら14〜15時のおやつタイムにしましょう」(友野さん)
7.1日5分、自然に触れる。
「午後の隙間時間に5分程度、自然を感じる〝グリーンエクササイズ〟を。たった5分でも自然に触れると五感が刺激されることでメンタルコントロールができ、ストレスが軽減するという研究報告があります」(友野さん)。
昼は活動的に動き、夜はぐっすり眠ることが代謝のいい体を保つ基本だが、「それを妨げる大きな原因がストレス。いい眠りにつくための準備を、昼間からしておきましょう」
『クロワッサン』1121号より