柴田恭兵さん「 “タカ&ユージってかっこいいんだぜ”を見てほしいです。」【今会いたい男】
元祖バディのユージ役を8年ぶりに演じます。
撮影・山本康典 スタイリング・古舘謙介 ヘア&メイク・澤田久美子 文・田辺 香
「 “タカ&ユージってかっこいいんだぜ” を見てほしいです。」
時代を超えて愛され続ける最強バディ、タカ&ユージが映画『帰ってきた あぶない刑事』で8年ぶりに復活する。今回は撮影クルーのほぼ全員がはじめましてのスタッフだったという。
「彼らの見る目がもう初日から、舘ひろしと柴田恭兵じゃなく、いきなりタカ&ユージなんですよ。現場の若い息子たち娘たちに、タカとユージってすっげえかっこいいんだぜっていうのをまず見せて、わかってもらって。それから全員が、ワンシーンワンカットもっとよくしようと支えてくれました」
柴田恭兵さんの趣味が草野球なのは昔から有名な話。3番もしくは4番打者を長年キープし、塁に出れば盗塁をねらう。柴田さんにとって野球も芝居もチームプレーで、どちらも大好き。
「みんなで何かを作り上げることが楽しいです。チームプレーが大事というよりも、ずっと根っこに持っているものなのかな。僕がテレビに出始めたころ、実家のお袋にドラマ見た?って聞いたら“いつセリフを間違えるかずっとハラハラして見てた”って(笑)。今回の映画で僕、舘さんを一人にしたらセリフを間違えるんじゃないかって、ずーっとハラハラしながら見てました(爆笑)。でも舘さん、素敵だった」
舘ひろしさんとじゃなかったら、この世界観は作れなかったと断言する。
「瞬間瞬間のニュアンスの出し方ですよね。僕がどんな提案をしても舘さんはいいよ、やろうと言ってくださって。リアクションがたまに、オヨヨ、というふうになってるのも好きだし(笑)」
柴田さんが時代のアイコンになった’80年代以降、色っぽいという言葉がタレントに使われるようになり、単なる二枚目より軽やかなイケメン俳優が女性の心を震わせた。柴田さんの変わらぬ色気の秘訣を聞くと驚いた顔をして、
「それが僕にはわからないんですけどね(笑)。よく飲んで、よく食べて、よく寝る。あとは軽いストレッチです」
背筋がスッと伸びた立ち姿。柴田さんはミュージカル劇団「東京キッドブラザース」の元スター俳優で、歌もダンスもプロ。ソロでライブもこなし、『あぶ刑事』挿入歌のシングル「ランニング・ショット」は大ヒットした。
「草野球も昔はね、僕が柴田恭兵だってわかるとピッチャーがムキになって投げてくるんですよ。“柴田恭兵から三振取った”と言われるのが僕も嫌で、絶対打ってやるぞって(笑)。守備でもファインプレーができるよう絶好の球が飛んできますようにと。横っ飛びで取れる平凡なゴロじゃ嫌なんです。お調子者の目立ちたがり屋なんですよ」
『クロワッサン』1116号より