眞島秀和さん「僕の旅グルメは、まずは酒。それに合う食を選んでいます」【今会いたい男】
眞島秀和さんが北陸、上越方面を旅します。
撮影・小笠原真紀 スタイリング・増井芳江 ヘア&メイク・佐伯憂香 文・木俣 冬
「ストレスは溜めない。すぐに切り替えて、次へと向かいます。」
取材日は眞島秀和さんの主演舞台の休演日だった。地方での大千穐楽を終えたらその足で、主演ドラマ『#居酒屋新幹線2』のロケ地に向かうと言う。
「47歳という年齢を重ねたいま、ひとつの仕事を終えてすぐに向かっていけるものがあることや、フットワークよく動けることがありがたいですね」
主演して良し、バイプレーヤーとしても良し。映画やテレビドラマで眞島さんの姿を見ない日はないほどたくさんの作品に出続けている。さぞや役の切り替えが大変なのでは、と想像したら、なんてことないようなのである。
「こうすれば切り替えられるというような決まりごとはないのですが、何かが終わり、次の作品に入ることで、自然に切り替わっていきます。逆に、次に演じるものが何もないときのほうが、俳優としてはとてもつらいですよ。それに、『#居酒屋新幹線』は地方の美味しいお酒や食べ物をいただくグルメドラマですから、今度はどんな美味しいものに出合えるか、その楽しみのほうが大きくて。長期間の舞台の仕事を終えたあとに、肩の力を抜いて楽しめるライトな作品をやれることは、順番的にはとても好ましいです(笑)」
『#居酒屋新幹線』で眞島さんが演じる高宮進は毎回、出張先で見つけた酒や肴、駅弁、スイーツなどを、新幹線の席を居酒屋に見立てて堪能する。
「高宮さんの仕事は内部監査というストレスが多い仕事だから、帰りの新幹線はホッとできる時間なんでしょうね。僕はストレスを溜めないほうで。仕事を終えて帰るということは、演技に対して監督のOKが出たということで、新幹線だったらほぼまちがいなくいい気分でお酒を飲んでいますね」
この作品に限らず、役を引きずることもなく、似てくることもない。が、「高宮進を演じてからは、駅で買い物上手になったかもしれない」と言う。
「シーズン1の舞台は、僕の地元の東北新幹線沿線でしたが、シーズン2は金沢~敦賀間が延伸する北陸新幹線と上越新幹線沿線が舞台。未知の地域なので、まずは知らないお酒に出合いたい。僕の旅グルメは、まずは酒。それに合う食を選んでいます」
『クロワッサン』1109号より