髪で印象アップ、声優の日髙のり子さんが大人ショートに挑戦!
大人の髪悩みが原因で、髪型迷子になる人も。
でもあきらめないで! 工夫をすれば、今のあなたが輝くスタイルは必ず見つかる。
明日笑顔になるのは、あなたです。
撮影・玉置順子(t.cube) スタイリング・白男川清美 ヘア&メイク・面下伸一(FACCIA) 文・小沢緑子
年齢の枠にとらわれない、新たな自分を楽しみたいです。
【Before】
髪の悩み
・前髪まわりに白髪が多い
・クセ毛で、年々うねりが強くなる
・前髪の量が減り、扱いづらい
・似合う髪型がわからない
・髪がパサついて老けて見える
希望のスタイル
・清潔感があり、品よく可愛く
・明るく元気に見える
・新しい60代を目指したい
「20代の頃は髪を切っては伸ばし、周りの人に『えっ、また!?』なんて驚かれるほど髪型を変えていたんですが、29歳で結婚してからはいつの間にか冒険をしなくなり、年齢とともに似合う髪型もわからなくなり……。
子育ても終わり、3年前には歌手デビュー40周年、去年60歳を迎えた今、そろそろ気分を一新。明るく元気に見える、清潔感があって品よく可愛いなど希望はたくさんあるけれども(笑)、一番目指したいのは、実年齢の枠にとらわれない髪型。新しいヘアスタイルを楽しみたいです」と、声優の日髙のり子さん。
さっそく、今回髪を切ってもらうヘア&メイクアップアーティストの面下伸一さんに相談。
「前髪の量、白髪、髪のパサつきなど髪悩みはいろいろありますが、一番はクセ毛ですね。年齢とともにクセが強くなってきて、特に後ろがポコッと膨らみやすい。手ぐしで抑えられないときは、ドライヤーをかけるときにひっぱりながら伸ばして、それでもうねってしまうときはひとつに結んでピンで留めて出かけています」(日髙さん)
「今の髪型も日髙さんの雰囲気に合っていますが、変えたい気持ちがあるのなら思い切って短くするのもいいと思います」(面下さん)
「子育て中に一度ショートにしたことがあります。自分に手をかけられないという消極的な理由でしたけれど。短くするならショートボブにしようかなと思ったときも」(日髙さん)
「ショートボブは確実に似合うと思いますが、もっと今っぽさを取り入れて、衿足に長さを残しレイヤーを入れつつ、後頭部にくびれを作るソフトウルフも新鮮ですよ。(スマホで髪型例を見せながら)たとえば、このシャルロット・ゲンズブールみたいな」(面下さん)
「シャルロット・ゲンズブール!? 自分では今まで想像したことがない髪型です」(日髙さん)
「このところ、’70年代に流行したウルフカットがリバイバルしているんです。といっても、昔みたいに極端に段差をつけるワイルドさではなく、残した衿足が首筋に沿って毛先が軽やかに遊ぶような自然なくびれを作ります。日髙さんのように髪が柔らかでクセがある人なら、パーマをかけなくてもいい具合にまとまりますよ」(面下さん)
「どうしよう、迷ってしまう。でも心が動きます。髪は切ってもまた伸びてくるし、ソフトウルフに挑戦します!」(日髙さん)
ヘアスタイルが決まり、カットがスタート。慎重に大胆にハサミで段を入れながら髪を切る面下さんを鏡越しに眺めながら、日髙さんは「ワクワクしてきました。仕上がりが楽しみです」とニッコリ。その変身ぶりは下記で!
今らしい“大人のソフトウルフ”が完成。
仕上がった途端、「衿足がチャーミング!」と歓声を上げた日髙さん。
「髪が軽くなったし、悩みだったクセがこんなに生かされるなんて。Tシャツだけでもおしゃれに見えそう」。
「この髪型は再現もラク。半乾きでスタイリング剤をもみこむようにつけたら、毛先をつまんだりして遊ばせるだけで、自然とこなれた感じになります」(面下さん)
【Back Style】
【Arrenge1】9:1の大胆分けでハンサムウーマン風。
「アレンジも簡単です。前髪を大胆に9:1くらいの斜め横分けにして両サイドの髪を耳にかけるだけでも、雰囲気がガラッと変わります」(面下さん)
「わあ、本当ですね! 同じ髪型なのに簡単なアレンジでこんなにシャープにシックになるなんて。ベリーショート風になるからか、首や顎周りのラインもスッキリ見えますね」(日髙さん)
【Arrenge2】ちょこんと結びが可愛らしさを添える。
もう1パターンが、ひとつ結びのアレンジ。「衿足だけ結んだら、耳まわりに後れ毛を一筋落とします」(面下さん)。「ショートでも結べるのはうれしい。それに正面から見るとエレガントなアップスタイルなのに、横から見ると結んだ髪がちょこんと見えるのが可愛らしい。毛先があちこち遊ぶのも、若々しくおしゃれに見えますね」(日髙さん)
冒険して正解でした。
今日は最高! このソフトウルフを選んでよかったです。どんな髪型にするか面下さんに相談しているときに確実に似合う、と言われたショートボブも心が動いたのですが、今回は久しぶりに髪型でチャレンジすることが目標。
「自分では想像がつかない髪型にしてみよう」と思い切ったら、今まで自分では扱いにくいと思っていたクセ毛が最大限に生きるスタイルで、新たな自分に出会えました。
「メイクと同じで、髪もその人らしい個性を生かしたほうがいい」という面下さんの言葉も納得。
もうひとつ、大きな発見だったのが、ショートヘアもアレンジしだいで、カジュアルにもシックにもエレガントにも雰囲気が変わること。それぞれのヘアアレンジに合わせて服も着たことがないものを試せたのも楽しかった。この髪型にしたらファッションもいろいろ挑戦したい気持ちがむくむく湧き上がってきました。選ぶ服の幅も広がりそうです。
『クロワッサン』1100号より