寝違えた!に慌てない、応急処置の方法と日頃の首周りのケア。
寝違えは体の不調を教えてくれるサイン!と捉え、日頃の生活習慣をきちんと振り返ってみることが大事。
明治国際医療大学鍼灸学部教授の伊藤和憲さんに、対策を教わります。
イラストレーション・小林マキ 構成&文・中條裕子
日頃から首への負担を溜め込まないように。
[原因]長時間同じ姿勢を続けたり、重い荷物で、首に負担が。
「もともと筋肉はストレスがかかると硬くなるもの、そこに新たに緊張が加わると寝違えなどにつながることが多い」と、伊藤和憲さん。
温度差で筋肉が収縮しがちなこの季節、重い荷物を持つ、寝返りが少ない、パソコンを長時間使うといった場合は要注意だ。「ベースの筋緊張を取っておくという意味では、実は日頃のストレスケアも必要です」
[対処法]まずは軽いストレッチやマッサージで応急処置を。
首が冷えている場合は、タオルで温めたり、温かい手のひらでさする。
「少しずつ動かせるようになったら首をゆっくりまわす、側頭に手を添えて傾けるなどの静的なストレッチを。あまりに痛みがひどい場合は横になり、頭の重みを首にかけないよう安静にして。寝違えた筋肉が反対側より熱を持っている、お風呂で痛みが強くなる場合は冷やすこと。2日ほど様子を見ても症状が改善しなければ、整形外科へ」
【これはNG!】痛みに敏感になって動かさないのもダメ。
痛いからと全く動かさないのは逆効果、とはいえ無理に動かしすぎるのもよくないので、少しずつ筋肉を動かして緩めるようにして。
日頃から心がけておきたいこと。
● ストレッチ
お風呂上がりや寝る前に軽いストレッチやマッサージを。頭に手を添えて横にゆっくり曲げるのも効果的。
● 温める
体が冷えたり疲れが溜まっているときはお風呂で首まで浸かり、筋肉を緩める。寒いときにはハイネックを着たり、スカーフを巻く。
● ストレスケア
ストレスに敏感な筋肉が緊張すると、寝違えを起こしやすくなる傾向が。日頃からアロマで気分転換したり、ハーブティーで気持ちを落ち着けるなどの対策を。
● 運動
普段から首をまわすなどの軽い運動を行い、首まわりの血行をよくしておく。特に、パソコンやスマホを使った後は筋肉を動かして、コリをほぐすようにして。
『クロワッサン』1093号より