50代は夫婦という間柄を見つめ直すタイミング。離婚、新しい出会い、再婚──これからの“夫婦”としての選択
イラストレーション・椎木彩子 文・黒澤 彩
熟年離婚の原因は、長年の不満とわだかまり!?
離婚件数は減っても50代以上の割合は増加
まずは上のグラフに注目。2005〜2015年頃と比べると、離婚総数は減っている一方で、婚姻期間20年以上のいわゆる“熟年離婚”の割合が、じわじわと増えて高どまりしていることがわかる。
「要因は一つではないと思いますが、昔と比べて離婚しやすくなっているのは明らかでしょう。とくに都市部では経済的に自立している女性が増えたので、がまんしてまで婚姻関係を続ける必要がなくなっているとも考えられます」
こう話すのは、夫婦問題専門のカウンセラーである安東秀海さん。地方では親との同居が原因になることもめずらしくないという。相手の家に入る覚悟のうえで同居している人は別として、2世帯住宅などでは親の介護がきっかけで夫婦の関係がこじれるケースも。これも現代の熟年夫婦ならではの離婚リスクといえそうだ。
別離に至るかはさておき、50〜60代の夫婦に生じやすい問題として、コミュニケーションの欠如、著しい不仲などが挙げられる(不貞・浮気は年代を問わず離婚原因の定番)。若い夫婦との違いは、長年蓄積された感情のわだかまりが根っこにある点。
「子育てが一段落し、ふと自分たち夫婦を顧みてみると、どうもいい関係ではないと気づくこともあります。妻の側は、産後にワンオペでつらかった経験や、夫の赴任先についていったときの苦労などが、知らず知らずのうちに積み重なっていて、そうした長年にわたるコミュニケーション不全、わだかまりといったものが相手への不満として表れるのも、50代の特徴ではないでしょうか」
カウンセリングで関係修復できることも
相手に不満があるからといって、即離婚という選択をする人はむしろ少ないはず。安東さんのもとを訪れる夫婦や妻の多くは、関係を改善したいと希望している。
「まず、相手との対話の前に、自分との対話が不可欠です。今ある問題がどこに根ざしているのかをひもといたうえで、関係の再構築を試みるように促します」
いったい何が嫌で、どうしたいのか。自分で本当の気持ちに気づけないこともあるというから、人の心は複雑だ。
長年コミュニケーションが取れていないとしたら、急激に改善するのは難しいので、少しずつ。夫婦だから、家族だからという前提をいったん横に置き、他人として一からスタートするくらいのつもりで距離を縮めていくといいそう。
「初めは離婚も考えていた夫婦が、カウンセリングを経て、いい関係を再構築するケースも多々あります。婚姻期間が長いほどわだかまりが大きいので、修復には時間がかかりますが、離婚だけが夫婦問題の解決策とはかぎらないのです」
急増中の「ラス婚」とは?
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ある女性ユーザーは、「婚活を始めてから、これからを前向きに考えられるようになった」と話す。最後の結婚「ラス婚」が、人生後半を楽しむための選択肢になるかもしれない。
40~60代向けの恋活・婚活マッチングアプリ「ラス恋」
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『クロワッサン』1158号より
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