【山田ルイ53世のお悩み相談】地元で稼いでいる彼女とUターン結婚を考えていますが収入面が心配です。
撮影・中島慶子
<お悩み>
地元にUターンするか迷っています。
高卒で九州の田舎から関西に就職して3年目になります。元々将来の夢ややりたいことなど無く、高校の先生に勧められた会社に就職しました。決め手は大手の会社で安定している、それだけです。
彼女が地元にいて、遠距離です。彼女と先々には結婚したいと考えています。彼女は地元から出る気はないときっぱりと話します。地元は田舎なので中々良い転職先もなく金銭的に悩みどころです。
彼女は看護師なのでそれなりには稼ぎますが、彼女に頼ってしまうと自分のプライドが許せず最低でも同等以上はがんばっていきたいです。 全て円満に解決できる策はないでしょうか。 (ちゃんぴ/男性/九州の田舎の港町で生まれ育って関西の会社で働く21歳オトコです。地元の彼女と遠距離してます。)
山田ルイ53世さんの回答
“九州男児”のちゃんぴさんがそれほどお悩みとは……いや、”九州男児”だからこその葛藤と言った方が良いでしょうか。
いずれにせよ、余程素敵な彼女さんなのでしょう。
羨ましい限りです。
さて、「彼女に頼ってしまうと自分のプライドが許せない」ので「最低でも同等以上は頑張りたい(稼ぎたい)」とのこと。
平たく言えば、「自分の収入が、将来の妻のそれを下回るのは嫌だ!」ということでしょうか。
相談者の拘りがその一点のみで、今のお仕事に特に執着、思い入れがないということであれば、もう答えは簡単かと思います。
パートナーより収入が多いことを”プライド”と呼ぶ、そのプライドの無さ、安さに気付いて欲しいのです。
今現在、相談者が彼女さんより月々幾ら余分に稼いでいるのか、筆者には分かりません。
数千円? 数万円? 数十万円?……まあ、”数十万円”とか”数百万円”なら2人の将来設計のためにも、一考の余地ありでしょうが、いずれにせよ、「自分の収入」―「妻の収入」=「プライド」というのは如何なものでしょう。
その考えの行きつく先は、
「誰のお陰で飯が食えてんだ!」
と時代錯誤でベタな怒号を妻に浴びせるしょうもない自分……そんな未来ではないでしょうか。
お金でなくとも、「人より力が強い」、「人より足が速い」、「人よりモテる」……そんな”相対的な差異”など関係なく「立っていることが出来る」ことこそプライドだと筆者は思います。
別に、胸など張る必要はありません。
ただ自分で立っていること、それがプライドかと。
とは言え、「彼女と同等以上には頑張りたい」という相談者の気持ちは、若々しくて好感が持てますし、勿論悪いことではない。
将来的に、
「あんたの稼ぎがないせーで!」
「私の稼ぎをアテにしないでよ!」
と未来の奥様が言い出さないとも限りません。
身も蓋もないお答えになりますが、よく話し合って下さい。
山田ルイ53世●お笑いコンビ、髭男爵のツッコミ担当。本名、山田順三。幼い頃から秀才で兵庫県の名門中学に進学するも、引きこもりとなり、大検合格を経て愛媛大学に進学。その後中退し、芸人へ。著書に『ヒキコモリ漂流記』(マガジンハウス)、『一発屋芸人列伝』(新潮社)、近著に『一発屋芸人
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