Q.設定温度やモード、風量はどうすればいい?
A.27〜28度の冷房モードで風量は自動、が節電に効果的。
夏場にエアコンを使う際、冷房よりドライモードにしたほうが、電気代がかからない。そう思い込んでいる人は案外多いのでは。だが、実はこれは間違いだ。
「ドライは温度が低い時に湿度を下げる機能です。梅雨時や冬の室内干しなどに向いていますが、暑い時季に使うとかえって電気代がかかることも。夏は温度も湿度も下げてくれる冷房を選びましょう」
次に設定温度。厳密に言えば「これがベスト」というものはない。
「同じ設定温度でも、室内環境やエアコンの機種によって体感温度が異なるからです。一方、設定温度を1度上げると消費電力を約10パーセント減らせるのも事実。27〜28度を目安としつつ、身体に無理のない温度に設定しましょう」
風量は「自動」にするのが最も効率的。「微風」や「弱風」にすれば省エネになると思いがちだが、
「弱い風では部屋の空気がなかなか設定温度まで冷えません。効率の悪い状態が長く続くことになり、かえって電気代がかかることも。『自動』だと状況に応じた風量で効率よく部屋を冷やしてくれます」
エアコンがもっとも電力を使うのは、室温を設定温度まで冷やす時。設定温度になった後は、風量を強めてもさほど電気代はかからないことも知っておこう。
Q.エアコン稼働中に部屋の中や外で気をつけることは?
A.吹き出し口近くには家具を置かずに、室外機まわりも風通しをよくする。
同じ設定温度にしたとしても、室内の環境によって、冷房効果はかなり違ってくる。まずチェックしたいのが、エアコンの吹き出し口のすぐ下や近くに家具や大きなものを置いて、風の通り道をふさいでいないかということ。
「吹き出し口から出る冷気が家具などで遮断されてしまうと、冷房効果が下がってしまいます」
室外機の環境も、エアコンを効果的に使ううえで大切なポイント。
「室外機は室内の熱を外に放出する役割があるため、効率よく放熱できるよう、周りにものを置かないようにします。また室外機自体が熱いとうまく放熱できないため、よしずや室外機専用ガードなどで日差しを遮るとよいでしょう」
また、夏場は窓からの強い日差しが室内の温度を上げてしまうため、日差しを遮る工夫もしたい。
「カーテンなど窓の内側につけるより、すだれなどを使って外側から日光を遮ると、窓に熱がたまらないので効果的です。こうすることで、室温があまり上がらず、エアコンをつけてから短時間で部屋を冷やせるので節電になります」
もうひとつ、実は室温に影響しているのが、室内の照明だ。
「白熱電球は発熱量が高いため、室温を上げる原因に。発熱量の少ないLEDにすれば、エアコンの冷房効果も高くなり、電気代の節約にもつながります」