ぽっこりお腹の原因
「下がり腸」をヨガで改善〜朝編〜。
ヨガを通じてぽっこりお腹を癒してきた YOGA STUDIO TOKYO主宰の大友麻子さんに腸に効くヨガのポーズを伺いました。
「私が行っているハタヨガでは、腸は〝風の場所〟といわれ、風通しをよくすることで体全体が健康になると考えられています。実際、ヨガのポーズには下腹部を刺激するものや、ガス抜きをするものもたくさん存在するんです。取り入れると腸が元気を取り戻し、便秘や下腹の悩みを改善できます」と大友さんが話すように、ヨガは大腸への有効なアプローチとなります。
また、副交感神経が優位なときに活発に動くという腸の性質とも相性がいいと言います。
「交感神経が優位となるハードな運動より、リラックスできるヨガは腸を刺激したり動かすのに向いています。朝はお腹をひねって圧迫したり、お尻を上にあげて刺激を与えることで腸の動きをサポートします。」
また、腸ヨガの効果を高めてくれるのが、ヨガの特徴である呼吸。
「ひと呼吸ごとに〝もう吐く息がない〟と感じるくらい吐き切ると、次の吸う息がすごく大きくなります。すると横隔膜が上下に動き、腸が内側からマッサージされます。腹筋が鍛えられたり、腸周りの毛細血管が刺激されて血行が促されるというメリットも。最初は難しいかもしれませんが、ぜひ取り入れてみてください」
朝は眠っている間の腸の活動を、上下運動でサポート。
お尻を上げて腸を動かす

四つん這いからスタート。
1.両手両ひざを床につけ、足を腰幅、手を肩幅に広げ、腕と太ももを床に対して垂直にキープする。ゆっくりと息を吐きながら、ひざを伸ばし、お尻を上げる。

腕、脚を伸ばして体全体で三角形を作る。
2.腰を充分に伸ばしながら、体で三角形を作る。お尻を斜め上に突き出すように手で強く床を押し、頭の重さを感じながら首をリラックスさせる。この姿勢で深く5呼吸。

椅子や台を使って無理なく。
お尻が頭より少し高くなる姿勢で上体を楽な角度まで曲げて胸を開く。
横隔膜の上下を意識しながら深い呼吸を。

お腹と背中がくっつくくらいにしっかりと息を吸う。
【吸う】最初に鼻から息を吐き切り下腹部を背骨に近づける。

深く長く息を吐き出す。
【吐く】その後、下腹部を緩めてから大きく楽な呼吸で鼻から吸い込む。

深い呼吸をしながら行う。
足を前後に広げ左ひざを90度に曲げる。右ひじを左ひざに乗せ、両手の平を胸の前で押し合わせる。5回深呼吸。反対側も同様に。

床に座ってもOK。
左ひざを立てて座り、右ひじが左ひざの外側につくようにウエストをぐっとひねる。反対側も同様に。

息を吐きながら、首の力を抜くことがポイント。
足を広く開き、上半身をゆっくりと倒して両手を床につける。頭の重みを感じたら首の力を抜き、吐き切ることを意識して5呼吸。

手が床につかなくても適度なところで前屈でもOK。
楽な角度まで前屈し、頭と腕の重さを意識し首と肩を脱力させる。ひざを伸ばして深い呼吸を5回繰り返す。
◎大友麻子さん YOGA STUDIO TOKYO主宰/ダイビングにヨガを取り入れたジャック・マイヨール氏に感銘を受け、ʼ95年よりヨガを学ぶ。
『クロワッサン』905号(2015年7月25日号)より
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