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【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

夜中に何度も目が覚める、一度起きたら再び寝つけない場合は、要因を知って寝る前の習慣や環境を見直そう。睡眠コンサルタントの友野なおさんに50代以降に増える睡眠の悩み「途中で目覚める」原因と対策を教えてもらいました。

イラストレーション・秋山 花 文・原 千乃

友野なお(ともの・なお)さん
睡眠コンサルタント
睡眠を見直し体質改善に成功した自身の経験に根ざした、行動療法と空間提案による快眠法に定評がある。講演や執筆活動で快眠のヒントを発信。

途中で目覚める原因①[夜間頻尿]

【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

対策:更年期に増える泌尿器の不調。寝る前の水分・塩分の摂り方に注意を
50歳前後で訪れる女性ホルモンの減少は、膀胱や尿道の粘膜の乾燥を招き、尿意を感じやすくさせる。さらに加齢で膀胱の柔軟性が落ち、尿をたくさん溜められなくなることも夜間頻尿の原因に。「就寝前は、尿量を増やす塩分や利尿作用のあるアルコールなどの飲みものを控えめに。そして骨盤底筋トレーニングで膀胱を支える筋肉を鍛え、補強するのも効果的です」(友野さん)。ただし夜間頻尿には、糖尿病や肝機能障害などのサインの場合もあるので、毎晩のように2回以上起きてしまう場合は念のため受診を。

寝る前の脱・頻尿習慣

●夕食は塩分を控える食事内容に。
●寝る前の水分補給は、入浴後にコップ半分~1杯の白湯または常温の水に。
●出ないと思っても就寝前には念のためトイレに行く。
●骨盤底筋トレーニングで膀胱を支える筋肉を補強。

骨盤底筋トレーニング:リラックスして仰向けに寝る。肛門や膣をギュッと締めて3~5秒キープ。力を抜いて5秒リラックス。これを10回×1日2~3セット行う
骨盤底筋トレーニング:リラックスして仰向けに寝る。肛門や膣をギュッと締めて3~5秒キープ。力を抜いて5秒リラックス。これを10回×1日2~3セット行う

途中で目覚める原因②[いびき]

対策:プロゲステロン減少で気道も広がりにくく。舌と口輪筋を鍛えて気道を確保
更年期に入ると、上気道を広げるプロゲステロンの分泌が減少することに加え、舌や口周りの口輪筋の筋力も落ちて気道を塞ぐため、いびきが増える傾向に。そして睡眠中に気道が狭まると、脳が呼吸のために覚醒し、小さな物音でも目が覚めてしまう。「気道確保しやすい姿勢を保つ枕やいびき対策グッズを使ったり、舌や口輪筋のトレーニングを取り入れるのが正解です」(友野さん)。また、対策をしても効果が感じられない場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性もあるので、一度、医療機関に相談を。

いびき軽減グッズを上手に活用

【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

快眠を守る、いびきの“見張り番”
首に装着するデバイス。いびきや無呼吸を検知すると、振動刺激を与えて通常呼吸を促す。専用アプリで睡眠の状態を記録・分析もできる。

ワンエー スリーム3万2780円※1カ月2,200円でレンタル可能(oneA https://www.swanswan.info/
【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

気道を確保しやすい19度の傾斜
上半身を最適角度に起こすような傾斜と、背中まで体圧分散をして胸を開かせるワイドサポート設計により、呼吸しやすい寝姿勢へと自然に導く。

スージー 睡眠坂まくら1万8480円(アメイズプラス https://nelture.com/f/contact

「あいうべ体操」で口輪筋を鍛えるのも手

あ:口を大きく開ける
あ:口を大きく開ける
い:思い切り横に口を広げる
い:思い切り横に口を広げる
う:唇をとがらせて、大きく前に突き出す
う:唇をとがらせて、大きく前に突き出す
べ:舌を顎先に向かって伸ばす。1日30回を目安に
べ:舌を顎先に向かって伸ばす。1日30回を目安に

途中で目覚める原因③[寝汗]

対策:ホットフラッシュは夜にも起こる。通気性のよい寝具で不快感を軽減
更年期の女性の多くが悩む、就寝中のホットフラッシュはナイトスウェットとも呼ばれ、エストロゲンの減少による自律神経の乱れが原因のひとつ。「通気性のよいパジャマや下着、吸水性の高い寝具などを選びましょう。さらに、汗をかいても大丈夫なようにシーツの上に薄手のバスタオルを敷くなど、とにかく汗対策を万全にするのが肝。冷感素材の枕カバーを使って、頭部を冷やしながら眠るのもいいですね。大豆イソフラボンの摂取も、ホルモンバランスのゆらぎを穏やかに整える一助になります」(友野さん)

寝具もパジャマも重視すべきは通気性

【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

熱がこもらないベッドパッド
通気性抜群のエアファイバー®が熱や湿気を逃すから、蒸れにくく快適な眠り心地。体圧分散設計により寝返りのしやすさも追求。中の素材まで水洗いも可能。

エアウィーヴ01 7万1500円(エアウィーヴ TEL:0120-824-811)
【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

頭を冷やし心地よい眠りへ
クールジェルと接触冷感生地によるダブルのひんやり感。頚椎にフィットし、首を安定させる特殊構造はじめ、寝姿勢を最適に保つさまざまな機能も搭載。

nishikawa クールジェルピロー 頚椎サポート4,490円(nishikawa TEL:0120-36-8161)
【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

汗をかいても、蒸れ知らず
吸水速乾性に優れた綿100%のクレープガーゼ素材。生地表面の凹凸により肌に触れる面積が少ないため、汗をかいても蒸れにくく、サラサラした着心地をキープ。

UCHINO クレープガーゼパイピング半袖レディスパジャマ2万3100円(UCHINO https://www.uchino.co.jp/

途中で目覚める原因④[手足のしびれ]

対策:うまく寝返りできていないことも。寝具やパジャマとの相性が大切
自律神経の乱れや、筋肉・骨量の低下による血行不良で、手足のしびれが出やすくなる更年期以降。「夜は、寝返りがうまく打てないせいで血管が圧迫され、体がしびれて目覚めるケースも少なくないので、就寝中にスムーズな寝返りが打てる環境を整えることは急務。体圧分散機能のある寝具に加え、肌にストレスのない綿素材のパジャマなどで、スムーズな寝返りを補助して。また、首肩の痛みを避けるためには、“頭”ではなく“首”をしっかり支えるものを選ぶことがポイントです」(友野さん)

ベッドマットレスや枕を見直す

【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

体圧分散で、血流を正常化
適度な反発と体圧分散で、無理のない寝返りをサポートし、しびれの原因となる血流の滞りを防ぐ。通気性のよさや洗えて清潔な点も魅力。

エアウィーヴ ベッドマットレスS01 11万5500円(エアウィーヴ TEL:0120-824-811)
【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

自分だけのフィット感をチョイス
自分に合う高さを4種類から選択可能。パーツごとに高さを変えた9分割構造により、安定した寝姿勢を保ち、首・肩への負担を軽減する。

ロフテー 9セルピロー エラスティックパイプ×エアファイバーⓇ 4万9500円(ロフテー枕工房本店 TEL:03-3663-5050)
【50代以降に増える睡眠の悩み②】寝ても疲れが取れないのはなぜ? 「途中で目覚める」原因と対策

寝たときに体重がかかる部分の圧力を分散できる体圧分散マットレス、起立時の首〜頭のラインを保てる枕がおすすめ。

『クロワッサン』1149号より

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