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専門ライターが選ぶ、東京の新刊書店4軒。

  • 文・屋敷直子
神楽坂モノガタリ 東京都新宿区神楽坂6・43 2F TEL 03・3266・0517 12時~21時、 土・日・祝日11時~20時、月曜休。地 下鉄東西線神楽坂駅1番出口徒歩1分。

神楽坂モノガタリ(新宿区神楽坂)

『神楽坂モノガタリ』は、フリーランス書店員である久禮亮太さんが選書を担当している。約4000冊の本が重厚な書棚に納まっているが、はっきりとしたジャンル分けがなされているわけではなく、それとなくつながっている。取り付く島がないように見えて、だからこそ本の並びをじっくり追うのが楽しい。久禮さんは「新刊が入ってくると、どうしても既刊の本が埋もれてしまう。ここでは新刊のショールームをやりたいわけではなくて、すぐには売れないけれど置いておきたい、そんなロングセラーの場所を大事にしたいんです」と話す。ジャンル分けをはっきりさせないのも、そのためだ。ここでは頭をやわらかくして、埋もれた宝を見つけたい。

アーチ型の仕切りの奥にも小部屋 がある。秘密の書棚のようで、胸が高鳴る場所。棚に並ぶ本も少し異質。
入り口すぐの棚は、店の顔。新刊だけでなく、既刊を掘り起こして光を当てている。横に並ぶ本によって本の内容や持ち味が、どんどん広がっていくのがわかる。

『クロワッサン』955号より

●屋敷直子 ライター/著書に、町の書店を9年半にわたり取材した記事をまとめた『東京こだわりブックショップ地図』(交通新聞社)。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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