日々、多数の糖尿病患者と向き合っている、北里大学北里研究所病院 糖尿病センター長の山田悟さん。患者に提供するベストな糖尿病食とは何か、試行錯誤の中でたどり着いたのが、〝カロリーを制限することなく糖質のみをゆるやかに制限する〟という食事法。
「糖質制限というと、主食である炭水化物をただ排除、という方が多いと思います。しかしそれでは全体の栄養価が下がる上に、ご飯や甘いものが好きな人にとっては、非常につらい。ですから私の提案する食事法では、糖質は完全に禁止するのではなく、許容範囲において量を調節して上手に摂る。1回の食事につき糖質は20〜40g 程度は摂ってよし。量は少なめですが、あるだけで満足度はかなり違うと思います」
献立を見ると、食事全体のボリュームが多いことに驚かされる。
「主食を減らした分、おかずをたくさん食べられます。肉や魚、大豆製品などのタンパク源をメインにして、野菜や海藻類もたっぷり摂りましょう。オイルやクリームといったカロリーの高いものも、私の提唱する食事法では問題なし。目的は糖質を減らすこと。一度カロリーのことは忘れて、献立に向かい合ってみてください」
山田さん監修の、編集部オリジナル糖質制限献立レシピをご紹介。その食べ応えに驚くはずだ。