人生における3大支出は、教育資金、住宅資金、そして老後資金。
「最近は50代でも小学生の子どもがいる家庭も多く、住宅と教育が優先で、老後資金は後回しになりがちです。でも、40代からは老後資金にも本腰を入れて備えていきたいものです」
とファイナンシャルプランナーの長島良介さん。低金利時代の資産運用の手段として、貯蓄性のある終身保険の活用が挙げられると言う。
人生における3大支出は、教育資金、住宅資金、そして老後資金。
「最近は50代でも小学生の子どもがいる家庭も多く、住宅と教育が優先で、老後資金は後回しになりがちです。でも、40代からは老後資金にも本腰を入れて備えていきたいものです」
とファイナンシャルプランナーの長島良介さん。低金利時代の資産運用の手段として、貯蓄性のある終身保険の活用が挙げられると言う。
「預金と保険、同じ金額を積み立てたとします。銀行引き落としで、忘れていてもきちんと貯まるメリットは同じでも、金利の付かない預金と比べ、終身保険なら入った瞬間に死亡保障が付き、かつ、満期には預金より増える場合もあるんです」
終身保険で資産運用。うまく成功させるためには、まず、今入っている保険の見直しが第一歩だ。
「見直しポイントは、現実と保険の内容がかけ離れていないかです。今、夫が死亡したらいくら必要か。きちんと計算しないで高額な掛け捨て保険に入っていたら、こんな無駄はありません」
夫が亡くなった場合の適切な保障額とは、生活に必要な支出から公的年金や死亡退職金などの入ってくるお金を差し引いた不足額。生活費のうち、住宅ローンは夫が亡くなった時点で支払いは免除され、養育費も子どもの成長とともにカバーする年数は減っていくことを考慮する。
「つまり、必要な死亡保障額は年々少なくなるはず。さらに妻が働いていれば、高額な保障は必要ない場合も」
掛け捨ての無駄を省き、その分を貯蓄性のある終身保険に回したいもの。高額な保険を長く放置している人は、一度見直しをすべきだ。
「終身保険は、月1万円からできる範囲で10年満期がおすすめです。10年経てば100万円を超える、というわかりやすさ。また、10年後の人生ならおぼろげながら見えるので、教育資金に充てる、老後資金に回すなど、自由に使える生きたお金になるはず。余裕があれば、タイプの違う終身保険に2本、3本と入るといいと思います」
終身保険にはさまざまな種類があるが、チェックしたいのは、円建て、外貨建て、変額の3種類。
「それぞれメリット、デメリットがありますので、自分に合ったものを上手に選んでください」
日本が低金利の現在、日本円より高い金利の外国通貨(主に、米ドル、ユーロ、豪ドル)で運用される外貨建て終身保険は、貯蓄性に優れるという面でかなり有利と注目されている。
「ただし、解約金の受け取り時には為替レートの影響を受ける点に注意が必要。契約時より受け取り時に円安になっていると、為替差益がプラスされて得になりますが、逆に、円高になっていると損をする可能性も。資産に余裕がある場合の、分散投資やインフレ対策の一つとして考え、活用するのがおすすめです」
保険料や保険金の変動リスクがないなどの安心感がある一方で、日本が低金利の現在、資産運用面では外貨建て終身保険などに見劣りしてしまうのも事実。
「円建ての終身保険は、保障が付いた貯蓄、くらいに考えておくのがいいでしょう。確実に老後資金を貯めたい、万が一の時に家族にきちんと保障を残したいと考える場合は、やはり円建てが安心です」
柱は円建ての終身保険とし、資金に余裕がある場合は、外貨建てや変額終身保険をプラスし、運用資金を増やしていくのもおすすめだそう。
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