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トピックス

暦や行事に沿った掃除で、
家に福を招く【8月・葉月編】

日々の掃除も惰性的になってしまうと、手際ばかり考えたり、面倒に思えて仕方がなかったりします。

「ときには、古くから日本に伝わる歳時記に合わせて掃除をすると楽しくなると思うのです。住まいを美しくしながら季節を感じられるようになりますよ」と話すのは、歳時記研究家の広田千悦子さん。季節の行事やしきたりも、暮らしに無理く取り入れられて一石二鳥というわけです。

たとえば、湿気が少なくなる暑気払いの時期に虫干しをする、お盆に合わせて故人をお迎えするために玄関まわりをきれいにするなど、歳時記に合わせた慣習は、理にもかなっています。

さらに、「日本には、祝福を招くために掃除して、場を整えるという古来の考え方があります」と広田さん。

昔は、神や祖先の霊を迎えるために心身や場を清めるというならわしがありました。「掃除イコール福を呼ぶ」というふうにも考えることができます。日常生活でも身の回りを清潔に整えれば、心身ともに健康でいられるはず。そこからさまざまな好循環が生まれることを思うと、やはり掃除は福を呼ぶといえるのです。

とはいえ、欲張りすぎて〝今やらなくちゃ〟〝これを守らなくちゃ〟と肩肘を張ってしまうと続きません。

「あまり難しく考えず、両方を気軽に取り入れるきっかけと思って始めるといいですね。窓から入る心地よい風に夏を感じたり、水拭きでツヤを取り戻す床に愛着を感じたり。そんなちょっとしたことで日本文化の良さが再発見できると思いますし、心も豊かになると思います」

ゆとりを感じさせる箒や〝はりみ〞と呼ぶちりとりを利用する広田さん。

ゆとりを感じさせる箒や〝はりみ〞と呼ぶちりとりを利用する広田さん。


 

[8月・葉月]
「浄める」ことで暑さを追い払い、すがすがしい涼を呼ぶ。

8日ごろ 立秋(りっしゅう)・・・この日から立冬の前日までが暦の上での秋。以降の暑さを残暑という。
13~15日ごろ お盆・・・祖先の霊をまつる行事。
23日ごろ 処暑(しょしょ)・・・暑さがやむという意味。猛暑がおさまり、吹く風に涼しさが加わるころ。

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立秋
このあたりまでが一年でもっとも暑い時期。浴室を掃除して、びわや桃の葉を浮かべた薬湯風呂で体を清めたり、冷蔵庫内の食べ物を整理するのもおすすめ。
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お盆
自身や家族を守ってくれる祖霊が山から降りてくると考えられていた。神聖なものをお客さまとして迎え、送る気持ちで、玄関周りを清浄に。お供えが置けるよう靴箱の上もきれいに。


 

◎広田千悦子さん 作家、歳時記研究家/雑誌や新聞での連載も多数。最新刊は『七十二候で楽しむ日本の暮らし』(角川ソフィア文庫)。

 

『クロワッサン』903号(2015年6月25日号)より

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