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トピックス

【梅雨の暮らしの一手間】旬の料理の作り置きで、
いつものコンディションをキープ。

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暮らし上手な人たちの、梅雨を乗り切る一手間。今回は料理家のワタナベ マキさんに伺います。

「家事はためない」がモットーのワタナベ マキさんは、レシピだけでなくそのライフスタイルでも人気を集めています。てきぱきとルーチンワークをこなす様子や、その工夫の数々を著書の中でも紹介していますが、たとえば掃除なら毎朝、玄関からリビングまでひととおりを掃いて拭くのが習慣。

「今日はどこを掃除しようって、その都度考えるよりも、毎日同じことを繰り返したほうがラクなんです。考えなくても体が勝手に動いちゃうし、汚れもたまらないから、力を入れなくてもすぐきれいになります」

 膝にサポーターを着け、一気に床を拭いているというワタナベさん。その姿を想像するとまるでアスリートのよう。ちなみに家の中ではスリッパ代わりに、機能性サンダルのMBTを履いて体のバランスをとり、足腰を鍛えているそう。〝毎日同じ〟を繰り返すためには、体力をつけ、コンディションを整えておくことが肝心。

 

酸っぱいもの︑辛いものを食事に取り入れ体調維持。

しかし、梅雨ともなれば体もだるくなりがち。酢っぱいもの、辛味や苦味を楽しむものなど、元気が出る食べもので体調維持をはかっているそう。

「食欲も落ちるので、お肉と一緒にしょうがやみょうが、梅などを食べるようにしています。アクセントのある味が欲しくなるんですよね」

みょうがは旬になると、1パックの量も多くなる。薬味に使ったら、残りは甘酢に漬けておけば、新鮮なまま保存できる。皮むきも下ゆでもいらない素材だから、作るのも簡単。鍋で甘酢をひと煮立ちさせたら、熱いうちに、みょうがを入れた瓶にそそぐだけ。

鶏ひき肉300ℊをごま油で炒り、梅干し2個を加えくずしながらまぜ、酒と塩少々で味を調える。ごはんにかけたり、レタスでまいたり、豆腐にのせても。

鶏ひき肉300ℊをごま油で炒り、梅干し2個を加えくずしながらまぜ、酒と塩少々で味を調える。ごはんにかけたり、レタスでまいたり、豆腐にのせても。


「甘さ控えめで、さっぱり食べられる味です。同じ甘酢の分量できゅうりや大根も漬けています」

この時季に出まわる新しょうがでは、シロップを作り置きするのが楽しみ。ひねしょうがに比べて辛味が少ないから、千切りにしてそのまま食べている。シロップの配合は、水1リットルに対して、きび砂糖が500グラム。スパイスは使わず、最後にレモン1個を搾るだけのシンプルなレシピにしています。

「ソーダで割るほか、紅茶に入れたり、かき氷や寒天にかけたり。あっという間になくなるから、シーズン中に2〜3回は繰り返し作ります。ほんとうは一度にたくさん仕込めばいいんでしょうけれど、水が1リットルというのが簡単なんですよね」

料理に関しても、〝いつも同じ〟の分量を頭に入れておいたほうが、パッと作る気になれるといいます。

そこにあるのはシンプルな道具だけ。すっきりしたワタナベさんのキッチンやテーブルから季節を彩る美味しさが生まれます。

そこにあるのはシンプルな道具だけ。すっきりしたワタナベさんのキッチンやテーブルから季節を彩る美味しさが生まれます。

定番の甘酢の配合は、純米酢1カップ、水80㎖、砂糖大さじ2、塩小さじ1½。漬けたみょうがは翌日から味がなじみ、冷蔵庫で2カ月ほど保存可能。

定番の甘酢の配合は、純米酢1カップ、水80㎖、砂糖大さじ2、塩小さじ1½。漬けたみょうがは翌日から味がなじみ、冷蔵庫で2カ月ほど保存可能。


 

出かけるのが億劫な雨の日は整理整頓、片づけのチャンス。

毎年、手作りしている梅干しは、調味料としても活用。傷みやすい鶏ひき肉は、梅干しを加えて炒ると簡単に味つけが決まり、常備菜となる。梅干しはしょっぱいもの、甘いもの、どちらでもおいしく作れるそう。

「梅雨だからといって、掃除や洗濯はふだんとそんなに変わりません。でも、食材の管理にはすごく気をつかいます。残った野菜やお肉はそのままにしないで、すぐにぬか漬け、しょう油漬け、塩漬けなどにしてから、保存すると後で使いやすいんです」

鶏ひき肉の常備菜。梅のうま味がたんぱくな鶏肉にからまって、割としっかり味がつく。食欲のない日もこれなら箸が進む。

鶏ひき肉の常備菜。梅のうま味がたんぱくな鶏肉にからまって、割としっかり味がつく。食欲のない日もこれなら箸が進む。


雨の日は買い物に行くのが億劫になるもの。そんなときは保存食を総動員して、家にあるものだけで献立を考える。冷蔵庫整理の機会になって、外にも出かけずにすむから、一石二鳥。片づいたことですっきり感も味わえます。

「ふだんできない食器棚の整理も、出かけない雨の日だとやる気になるんですよね。ガラスの器を手前に出して、夏仕様に並べ替えていると、『この器、最近使ってないな』とか、新鮮な気持ちになります」

 
◎ワタナベ マキさん 料理家/季節の素材を活かした野菜中心のレシピが得意。『そうざいサラダ』(主婦と生活社)、『毎日、こまめに、少しずつ。』(KADOKAWA/中経出版)ほか著書多数。

『クロワッサン』903号(2015年6月25日号)より

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