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油断大敵、入浴後の肌は むしろ乾燥するのです。

入浴後は肌が潤っている? シートマスクは長いほどいい? よくある勘違いを正して、適切なケアを。
  • 撮影・千葉 諭 ヘア&メイク・遠藤芹菜 モデル・ななみ イラストレーション・坂本庸子 文・古屋美枝
(左)東京都市大学教授、医学博士、 温泉療法専門医 早坂信哉さん (右)銀座ケイスキンクリニック 院長、医学博士 慶田朋子さん

代謝がアップするバスタイムは、美容を意識する女性にとっては特に欠かせない時間。ところが、そこに思わぬ落とし穴が。
「お風呂上がりの肌は、実は入浴前よりも乾燥するもの。すぐに保湿ケアをしないと、肌の過乾燥やシワなどにつながります」
というのは、東京都市大学教授の早坂信哉さん。確かに、お風呂上がりに肌がつっぱったり、カサカサ感を感じたことがある人は多いのでは?

「皮脂が流れ落ちて乾燥した肌は、バリア機能が弱くなるので、少しの刺激で傷がつきやすい状態。この状態で長く放置せず、摩擦を与えない丁寧なスキンケアを施すことが大切です」
と銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子さんも言う。

シワをつくらないためのお風呂前後のケア、もう一度、見直してみよう。

高温のお湯で長風呂、半身浴はNG。「ぬるめで15分まで」が肌には最適。

入浴後の乾燥を防ぐため、熱過ぎる湯や長風呂は厳禁。肌の保湿ができる入浴剤を入れて、ぬるめのお湯に短時間浸かろう。

湯船に浸かるとき、できるだけ肌の乾燥を防ぐには、どんなことに気をつければいいのだろうか。
「お湯の温度は38〜40℃くらいのぬるめにしましょう。42℃以上になると、肌のバリア機能が低下します。また、時間は長くても10〜15分で充分。保湿成分の入った入浴剤を入れると、さらに効果的です」
と早坂さん。お湯に浸かった肌からは、皮脂やNMF(天然保湿因子)、角層細胞間脂質など、本来肌に備わっている保湿物質が一時的に流出するため、肌の水分を保てなくなって、乾燥につながる。乾燥をできる限り軽減する入り方が、「38〜40℃のお湯に入浴剤を入れて、最長15分」なのだ。

入浴による皮膚の変化

入浴すると、本来肌に備わっている皮脂やNMF(天然保湿因子)、角層細胞間脂質などが一時的に流出。肌の水分が保てなくなり、過乾燥が起こる。※出浴=浴室を出ること。


保湿リミット実験結果

縦軸は皮膚の水分量を示す単位。お風呂から出て入浴前よりも水分量が高いのは10分後まで、以降は低下し続けることがわかる。※冬の室内を想定し、湿度40%、室温22℃での環境で実験を実施。©早坂信哉

また、かつて流行った半身浴では、入浴効果も半減してしまうので注意。

「入浴時には、体に水圧がかかるため、血行促進、むくみ改善、浮力によるリラックス効果などが期待できます。せっかくお風呂に入るなら、半身浴ではなく、全身浴でないともったいないですよ」(早坂さん)

入浴剤

(左から)
プレミアムホットタブ 重炭酸湯Bio
水道水の塩素を中和するので、肌に負担をかけないなめらかなお湯に。30錠 2,500円(ホットタブ重炭酸湯 TEL:0120-816-426)

ミノン 薬用保湿入浴剤[医薬部外品]
乳白の湯でカサついた肌もしっとり。低刺激性。480ml 1,400円※編集部調べ(第一三共ヘルスケア TEL:0120-337-336)

バブ エピュール レモングラス&ゼラニウムの香り[医薬部外品]
超微細炭酸が発汗を促進。400g(8回分) 1,200円※編集部調べ(花王 TEL:0120-165-696)

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