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こんど京都を訪れるときは、ケーキのはしごがおすすめです。

和菓子のイメージが強い京都ですが、実はパティスリーの激戦区でも。惜しまれながら閉店する名店や、人気店の新展開など、ニュースも満載です。
  • 撮影・森山祐子、マツダナオキ(オ・グルニエ・ドール) 文・山口紀子

フードライターの齋藤優子さんに聞く、いま京都で訪れるべきパティスリー7選

いま、京都で訪れるべきパティスリーとその魅力とは? 今年京都に新たな活動の拠点を設け、東西の食やスイーツ事情に精通するフードライターの齋藤優子さんに教えてもらった。

「味、食感、プレゼンテーション、総じて京都の洋菓子はレベルが高いと思います。作り手にも食べ手にも、京都の食文化に対する矜持があるからではないでしょうか」(齋藤さん)

しなやかに流行を受け入れつつ、決して流されず、技を極め、自らの理想の味で勝負する京都のパティシエは、「まさに職人」だと齋藤さんは言う。
「一番の魅力は、素材を生かした繊細な味、儚く消えるような口どけ。京都にはムースに力を入れている店が多く、香りに対する意識が高いのも印象的です。四季の変化に敏感で、ソフトな食感を好む人々の味覚を反映しているのかもしれません」

9月末には、ムースに定評がある『パティスリーエス』の中元修平さんが、ムースとショコラを専門とした新店を富小路六角にオープンした。その攻めの姿勢、味の進化に期待が高まる。

今回、外せない店として挙がったのが、日本を代表するパティシエ、西原金蔵さんの『オ・グルニエ・ドール』。
「実は、2018年シェフが65歳になるのを機に、5月末で閉店することが決まっています。秋冬の名物〈りんごのタルト〉や、生の果実を味わう〈畑シリーズ〉など、素材使いに長けたシェフならではのケーキを記憶に刻んで」
また、齋藤さん注目の新星は、『アッサンブラージュ・カキモト』。お酒とのマリアージュなど斬新な試みを行う。

そのほか、生地のおいしさにこだわる『ロトス洋菓子店』や伝統菓子の新解釈が光る『マルク・パージュ』、長年愛される『パティスリータンドレス』や『ラ・ヴァチュール』など、今回紹介する7軒は、いずれも独立独歩で個性を追求する店ばかり。次の京都は、ケーキを目当てに巡ってみては。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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