ニュース

いま手に入れておきたい器が揃う、ギャラリーめぐり。【京都編】

  • 撮影・小出和弘 文・高橋マキ

烏丸高辻 木と根

食卓に映える、長く使いたい器が充実。

上・全日根 四角箱鉢 W18×D18×H6cm 3万円。 下左・伊藤聡信 印判麺鉢 φ19.5×H7.6 cm 5,000円。 下右・田中茂雄 粉引五寸皿 φ15.1cm 5,000円。

京都の街なかにありながら、路地裏の雰囲気を醸す不思議な立地。地域の人から「因幡薬師さん」として愛される平等寺のすぐ脇。迷子になりそうになったのもまた一興と思えるほどに、素敵な生活道具が並ぶ。扱っているのは、店主の林七緒美さんの審美眼にかなった約40人の作家の器や木工製品などの日用品。「とにかく自分の好きなものばかりです」と朗らかに笑う林さんの人柄も、この店の魅力のひとつ。

古い倉庫を改装したお店の奥には、喫茶室も併設。お茶を飲んでいるうちに「やっぱりあの器も連れて帰ろう」と気変わりしてしまうのも、京都だからこその「出合い」かも。

きとね●京都市下京区燈籠町589・1 1F TEL 075・352・2428 営業時間 12時〜日暮れまで(喫茶室は〜17時L.O.) 定休日 水・木曜 毎月1回、企画展を開催。10月は山口和弘の木工展。http://kitone.jp

京都市役所前 アンティークベル

グラフィカルな遊び心に魅かれる骨董未満の古物。

上・瀬戸焼麦藁手五寸皿(明治時代) φ15.1cm 3,500円。 下左・瀬戸焼ねじり紋小皿(明治時代) φ10.5cm 2,000円。 下右・珉平焼黄釉龍彫小判皿(明治時代) W9.7×D7.5cm 3,000円。

若い世代にも、アンティークの魅力を知ってほしいと始まったお店。扱うのは、江戸から昭和にかけての器やアールデコの小物など。「江戸のものも昭和のものも、気負わず日常生活の中で楽しんでください」と言うのは店主の前田隆汎さん。買い付けは店主自らが行い、食器のほかにも、古道具、洋骨董、前田さん好みの医療系・科学系のどう使うのかわからない面白いものまで混在しているが、その中から大人の目で「とっておきの掘り出し物」を見つけ出すのが、ちょっとした宝探しのようで楽しい。床を軋ませながら、店内をつい何往復もしてしまう。

小気味よく抜いた京町家の格子の下に並ぶ個性派豆皿たち。

アンティークベル●京都市中京区姉小路通御幸町東入ル丸屋町334 TEL 075・212・7668 営業時間 12時〜19時 定休日 無休 蔵や倉庫で眠っている古道具、アンティークの出張買取もしてくれる。http://antiquebelle.com

『クロワッサン』959号より

1 2 3
この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

SHARE

※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

人気記事ランキング

  • 最新
  • 週間
  • 月間