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いま手に入れておきたい器が揃う、ギャラリーめぐり。【京都編】

毎日の食卓を彩る器に使いたい注目の作家や窯をセレクトしたギャラリーへ出かけてみよう。店主の確かな目で選んだ、注目作家の器が揃う京都のギャラリーをご紹介します。
  • 撮影・小出和弘 文・高橋マキ

御所東 日日

職人のすぐれた手仕事を、毎日の暮らしの中に。

上・角漆工房 安子椀(柿色)φ14.2×H8cm 4万2000円。 下左・中里太亀 粉引輪花小皿 φ11×H3cm 2,500円。 下右・仁城義勝 入れ子椀(栃)φ12.5×H7cm 2万3500円。

築100年に迫るお屋敷。「日日」と書かれた表札が目印だ。迎えてくれるのはフードディレクターでもある奥村文絵さん。かつて京都と東京・富ヶ谷でギャラリーを営んでいたエルマー・ヴァインマイヤーさんとの出会いがきっかけで、このギャラリーショップが生まれた。

店名は、京都の人がよく口にする「にちにち(日々)の暮らし」という言葉の響きが気に入って名づけた。20名ほどの作り手による、にちにちのための愛おしい器が揃う。

「お客さまの好みをうかがって、奥から商品をお出しします」というスタイルには当初緊張するが、そのうち話は弾み、心が躍り始める。器初心者からコレクターまで楽しめる、まさにギャラリーと呼ぶにふさわしい店だ。

取材時は『中里太亀 酒の噐』展の会期中で多くの器が並んでいたが、常設では焼き物、塗り物のほかに、万年筆や古い更紗など美しい暮らしの道具に会える。

にちにち●京都市上京区信富町298 TEL 075・254・7533 営業時間 10時〜18時 定休日 火曜 2017年10月27日〜11月13日までドイツ人アーティスト、アン・アレクサ・デアによる『BOOK』展を開催。http://www.nichinichi.com

京都市役所前 京都 やまほん

置いて静謐、使って雄弁、 料理映えする器が並ぶ。

上左・辻村 唯 焼締朴葉皿 W28×D12×H1.2cm 8,000円。 上右・金森正起 ホーローボウル(中) φ18.8×H11.5cm 2万5000円。 下左・津田清和 青緑泡平鉢 φ13×H6cm 6,500円。 下右 ・土田和茂 本堅地飯椀(黒) φ13×H7.5㎝ 1万4000円。

三重県伊賀市の人気ギャラリー『やまほん』の京都店が、今年6月に移転リニューアル。新天地は、古くからの骨董屋さんも多い寺町二条界隈。「京都駅からは離れてしまったんですが、周りに古いお店や飲食店も多い場所なので、お客さんには好評です」と言うのはオーナーの山本忠臣さん。今回の移転で常設の点数が増えたほか、京都店の特徴として、酒器、茶碗が充実。2017年10月27日から11月15日は土田和茂展。オーソドックスでありながら、時代にあった軽やかさも兼ね備えた「使ってみたくなる」漆器が揃う。紅葉を待ちわびる頃、足を運びたい。

今回の移転で酒器、茶碗が充実したのは、「5年を経て、京都という街を知ったら外せないものだった」とオーナーの山本さん。
商品を引き立てる内装は、建築家でもあるオーナーの山本さんによるもの。

きょうとやまほん●京都市中京区榎木町95・3(二条通寺町東入ル) 延寿堂南館2F TEL 075・741・8114 営業時間 10時〜18時30分 定休日 木曜 月に1回、企画展を開催。11月は酒器展を予定。http://www.gallery-yamahon.com

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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