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いま手に入れておきたい器が揃う、ギャラリーめぐり。【東京編】

  • 撮影・岩本慶三 文・嶌 陽子

水道橋 千鳥

使い勝手のいい、“はたらきものの器”が並ぶ。

上・ “鋳込み”という型を用いた手法に定評のある磁器作家・折居ゆかの長角鉢 W18×D10.5×H4.5cm 各4,200円。下左・益子で作陶する寺村光輔のりんご灰釉6.5寸浅鉢 φ20.5×H7cm 3,500円。 下右・宮下敬史 山桜角皿 W30×D14.5×H2cm 1万1500円。

元は印刷所だったという古いビルの2階。天井の高い、広々とした空間にたくさんの器が並び、ゆったりと買い物ができる。店主の柳田栄萬さんは料理教室講師の経歴の持ち主。器への興味が高じて、店を開いた。取り扱っている器は、全国各地、約80名の作家のもの。料理の専門家だった柳田さん自身が、使い勝手を追求し、作家と細かいやり取りをしながら作ってもらうこともある。「器は道具であり、毎日使うことが前提。主役はあくまでも料理です」と語る柳田さん。その言葉を表すかのように、料理を引き立て、かつ毎日気兼ねなく使える“はたらきものの器”が揃っている。

ちどり●東京都千代田区三崎町3・10・5 原島第二ビル201A TEL 03・6906・8631 営業時間 12時〜18時 不定休 企画展を月に1〜2回開催。http://www.chidori.info

青山 うつわ楓

手持ちのものと組み合わせやすい器を提案。

上・上野剛児 焼き締め片口鉢 φ15.5×H6cm 5,000円。 下左・白磁の色合いが優しい、廣政毅の白磁如意頭文輪花6寸鉢 φ19×H5.5cm 4,800円。 下右・小林慎二飯椀赤(小) φ11.5×H6.5cm 1万円。

来年で20周年を迎える店には、親子2代にわたって通うファンもいる。店主の島田洋子さんは、店をオープンする前に陶芸を学んだというだけあって、知識が豊富。柔らかな人柄もあいまって、器選びの相談もしやすい。オープン当初は島田さんが好きな土ものがメインだったが、今では磁器やガラス、漆、金属などの器も揃う。「私自身、最近はさまざまな素材を取り混ぜて使うのが楽しくて。皆さんがすでにお持ちの器に組み合わせやすいものを意識しながらセレクトしています」。異素材の器をミックスさせた、店内のディスプレイも参考になる。

10畳ほどの小さな空間ながら、大きな窓から光がたっぷり入り、伸びやかな雰囲気。

うつわかえで●東京都港区南青山3・5・5 TEL 03・3402・8110 営業時間 12時〜19時 定休日 火曜、祝日 月に約2回、1週間ずつ作家の個展を開催。http://utsuwa-kaede.com

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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