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心と身体を整える、精進料理の作り方。

最終的にたどりつきたいのは、やはり、心と身体の安寧。しみじみとした淡味で、味覚のみならず心まで落ち着かせてくれる精進料理について教わります。
  • 撮影・合田昌弘
10月、神無月〈月の餐〉 抹茶と笹竜胆最中、お煮しめ、胡麻豆腐、里芋のあんかけ、香栄とう富、木枯らし(茄子の田楽)、ひと口吸い物、粟麸のおでん、大黒のおばん(黒豆のごはん)、香の物。4,600円。

今だからこそ、寺は人が集う場所でありたいですね。

今では住宅が立ち並ぶ武蔵野に、これほどの静けさがあったものか。格式ある山門をくぐると緑溢れる別世界。紅葉に梅、桜、孟宗竹。視線を落とせばつわぶき、シダ、ななかまど。ここ、臨済宗 泰元山 三光院では、写経、写仏、仏教書道などを学べる寺子屋が開かれ、なかでも竹之御所流精進料理の教室が人気を集めている。

竹之御所とは京都・嵯峨野の尼門跡寺院・の呼び名で、そこで育った祖栄禅尼が初代住職として三光院に迎えられたことから、竹之御所流精進料理がこの地に伝わった。ちなみに、尼門跡寺院は、代々、皇族や公家の息女が住持を務め、独特の品格をもつことで知られ、その料理もまた室町時代から続く御所風の雅な風情。

竹之御所流精進料理を引き継ぐ、西井香春さんにその心、真髄を教わった。

西井香春さん
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