食事の支度の段取りにも、坂井さんには独自のルールがある。
「とにかく朝やってしまうんです。献立を決めたり、常備菜を作ったり。夕方に焦らなくて済むから、精神的にとてもラクですよ」
掃除も朝のうちに、が決まりごと。
「朝食の片づけのついでに、リビングを掃き掃除してキッチンの床を磨きます。毎日やれば汚れも溜まりません」
5時半に起きたら手早く家事を進め、朝9時には日課を終えてしまう。そのあと夕方までは、出かけたり本を読んだりして、好きに過ごす。
「反対に、夜できることは夜に。我が家では夜お風呂に入っているときに洗濯機を回して、洗濯物をリビングに干してから寝るのが長年の習慣。ひと晩でけっこう乾くのであとは朝、1〜2時間お日様に当ててパリッとさせて畳むだけ。これが気に入っています」
献立作りも、掃除や洗濯などの家事も、「こうするのが普通」を取り払って考えることで、自分なりの合理的な方法を編み出してきた坂井さん。
「だって、できるだけ自分の時間を作って、好きなことをしたいじゃない? まずは自分自身を楽しませないと」
うふふ、とチャーミングに笑いながら、そう教えてくれた。