Q.抗がん剤が効いた、効かないとはどういうこと? 逆に副作用が出ないと、効いていない気がします……。
A.化学療法は標準治療の一つであり、抗がん剤には、がんを治す、再発を予防する、より良い共存を目指すという3つの目的があることを、まずは知ってほしいと思います。
抗がん剤の効きやすさについてですが、これはがんの種類やステージ、患者さんの全身状態によっても変わります。がんは100人いたら100通り。さらに、抗がん剤は130種類もあり、一括りにはできません。抗がん剤がすべての人に効かないということはありませんし、効果が出なければ、別の抗がん剤を使うという法もあります。
また、副作用が出ないことと抗がん剤の効果は関係ないので、気に病むことはありません。副作用とは正常細胞に対する作用なので、がんに効いたかどうかはあまり関係がないのです。
近年、抗がん剤の副作用は、うまく抑えることが可能になっています。ただ、それには専門的な知識が必要。そもそも抗がん剤を行う必要があるのかも、きちんと判断できる専門医にかかるほうが安心です。
治療方針に不安を感じたら、抗がん剤の専門家である腫瘍内科医がいるがん拠点病院で、セカンドオピニオンを受けるという方法もあります。覚えておくと良いですね。