奥能登の山の中に、漆の工房と自宅を構える赤木明登さんと智子さん夫妻。暮らしに根差しつつ凛とした美しさのある明登さんの器の個展も、智子さんが紹介する普段使いの道具や服の展示販売会も、毎年、全国各地のギャラリーなどで開催されていて、楽しみに待つファンがたくさんいる。
「いろいろな土地で展覧会をやると、必ずおいしいもののところに連れて行ってもらえる。すごくありがたいですよ。全国のおいしいものをつくる人と友だちになれます」(明登さん)
弟子の職人さん7人分のまかないを担当する料理上手な智子さんも、おいしいものには目がない。
「私たち、食いしん坊だから。能登はいいですよ。魚も野菜もおいしい食材がいっぱい。こんな田舎暮らしで、と思うけれど、最近は輪島市内にイタリアンのシェフが移住して店を構えたりしているんです」(智子さん)