ただ離婚を考えるということと、実際に離婚するのでは大きな隔たりがある。
「習い事のお稽古場で40代、50代の女性が5〜6人集まっていた時のこと。ひとりの女性が夫のことを『いなくなればいいのに……』と言ったところ、ほぼ全員が『うちもいなくなればいいのに』と同意したことがあって。その後、離婚した方はいなかったんですが、身近な女性がこんなにも夫を疎んじているのかと驚きました」と、『捨てる女』などの著書がある、イラストルポライターの内澤旬子さん。
「離婚するかしないかの分かれ目は、今の暮らしを壊してまで相手と別れたいという強い気持ちがあるかどうか。そこには子どもの学校や収入の問題も絡んでくるので、物理的マイナスと精神的マイナスと、離婚によるプラスの収支が合うかどうか。そこに尽きると思います」
その〝収支〟に勝つ離婚の理由ベスト3が「性格の不一致」「借金」「DV」。続いて「相手に愛情がなくなった」「浮気」と続く。読者アンケートにも、「以前から金銭感覚の違いなどいろいろ問題があり我慢していたところへ、夫の浮気が発覚」(北海道・67歳)、「相手が仕事をしなかった」(東京都・44歳)、「いろいろ理由はあったものの、最後の決め手は子どもや私にキレて手をあげること」(東京都・42歳)。