お金のことは夫や銀行任せで今日まできている。フルタイムで仕事をしていてそこそこお給料もあるから、資産計画なんてしたことがない。……そんな人たちが老後のこととなると一斉に発するのが、「漠然とお金の不安がある」という言葉。たとえ高い賃金をもらっていても「不安」、そこそこ貯蓄があっても「もっとあれば安心」。私たちが本当に不安なく暮らすために必要なのはそう、お金に対する『知識』。今ある資産を守るためにも必要な最低限の情報を、今回は学びたい。まずはクロワッサン倶楽部メンバーのアンケート結果で現状をひもといていきます。
Q1.あなた自身の収入はいくらぐらいありますか?
アンケートに答えたのは、36〜59歳のクロワッサン倶楽部メンバー。その中には主婦も多く含まれたため、収入に関する答えで目立ったのは、「税金のかからない年収100万円以下のパートをしている」という声。次に目立ったのは「年収400万〜500万円」と、一般の平均額とほぼ一致した。
Q2.夫の収入はいくらぐらいありますか?
「独身」「シングルマザー」など、自分の稼ぎだけで生活をしている女性も複数見られるなか、「夫の年収(額面)は700万円」「900万円」という40〜50代男性の平均よりも高めの額が次々と。そして「1300万円」という回答や、さらに最高額は「1800万円」! 女性の収入よりも男性のほうが上下差の幅が広く、それが投資額や貯蓄額にも比例することが判明した。
Q3.現在、どのぐらい貯蓄していますか?
「夫の貯蓄」「妻の貯蓄」「家計としての貯蓄」とそれぞれ分けて尋ねたところ、「夫の貯蓄額はわからない」という回答が多め。妻の貯蓄としては「100万円以下」から「約2 000万円」まで大きな開きが。家計としての貯蓄、というより最近では、「夫の」「妻の」、と個人で分けているケースが多い模様。
Q4.現在、資産運用していますか?
運用をしているのは全体の4割どまりという結果に。
Q5. Q4で「はい」と答えたかた、具体的に何をしていますか?
もっとも目立ったのは「株」。やはり運用=株、というイメージが根強いよう。他にも「プラチナ積立」「外貨預金」など、運用をしている人は複数にリスクを分散していることが見て取れた。これまでの運用での損得について尋ねると、「2000万円得をした」「500万円損をした」などの高額も続々と。
Q6.将来のお金について、不安はありますか?
未来のことを聞くと「不安」という人がほとんど。「ない」と答えた人は運用経験者が多く、いざとなったら取り戻せる、という思いがあるのかも?
Q7.Q6で「ある」と答えたかた、どのような点で不安を覚えますか?
「子どもがまだ小さいので、将来いくら必要なのか、まだ見えない」「私が納めてきた金額より、年金が減るであろうこと!」「夫は建築職人で収入が不安定。自分もパートで先が読めない」「漠然と。年金だけになったらつつましい生活になるのだろうが、ちゃんとやりくりできる自信がない」
「漠然と不安」という声も多いが、親の介護に子どもの教育費、住宅ローンなど、働き盛りの世代ゆえの不安が多数。「健康とお金、両面で安心したい」という願望が垣間見えた。
Q8.何歳(何年後)までにいくらぐらい貯蓄しておきたいと考えていますか?
「50歳までに3000万、60歳までに5000万貯めていたい」「60歳までに2000万は・・・。」「すでに昨年退職金をもらったので、減らさないよう資金運用したい」
完全な理想でいいので、と答えてもらったらまあ出てくる! 現在の貯蓄をただ預けているだけでは到達しなさそうな数字。効率的に増やす必要がありそうです。
さて、あなたの回答はいかがでしたか? 漠然と不安をいただくより、普段から自分の資産をきちんと把握し、どう運用していくか考える癖をつけることが大事。それが着実に資産を増やすことにつながります。まずは、お金に対する意識を高めましょう。