うっかり余らせてた野菜を美味しく保つかんたん下ごしらえ術。vol.2 | ニュース | クロワッサン オンライン
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うっかり余らせてた野菜を美味しく保つ
かんたん下ごしらえ術。vol.2

うっかり野菜を余らせてしまった、そんなことがないよう、買ってきたらすぐにひと手間。料理研究家の植松良枝さんにきいたかんたん下ごしらえ術で常に美味しい状態に。今回は夏に美味しいじゃがいもとなす。それぞれの下ごしらえ食材を使ったアレンジレシピも紹介します。

 
東京近郊に自らの菜園を持ち、定期的に土に触れ、野菜に触れている植松良枝さんにとって、料理の主役はいつでも、新鮮な野菜たち。

「季節によって穫れるものは異なりますが、当然ながら、成長して収穫が始まると待ったなし。同じ種類の野菜が一度にたくさん穫れてしまうので、保存法には頭を使います」(植松さん)

酢漬けにしたり、塩漬けやオイル漬け、下処理して冷凍するなど、さまざまな方法を試した上で、それぞれの野菜にぴったりな保存方法を見つけた。

「私のように野菜を育てていなくても、日頃スーパーで、旬の野菜や安売りのものをまとめ買いする機会も多いと思います。そんな時に活用していただきたい保存方法ばかりです」

植松さんの畑で穫れた野菜。ラディッシュの瑞々しさは写真からも伝わる。
植松さんの畑で穫れた野菜。ラディッシュの瑞々しさは写真からも伝わる。


酢、塩、オイルで保存すれば、
生で使うよりも美味しくなる。

野菜をまとめて保存するのはとても合理的な考えだが、植松さんの手にかかれば、そのまま使うよりも野菜がさらに美味しくなる点が魅力。

「野菜の滋味をしっかりいただきたいので、シンプルな味付けが基本です。使うのは、野菜が劣化していくのを防いでくれる、塩、酢、オイルの3種類が多いですね。塩もみや酢漬けをすることで、野菜の味がギューッと凝縮されて、煮物やスープなどに使うと、深い味わいになるんです」

オイル漬けや塩もみにする際、ローズマリーやタイムなど、ハーブを一緒に入れても美味しくなりそうだが、植松さんは下ごしらえの段階では、ほとんど風味づけをしないという。

「もちろん、それはそれで美味しいですけど、個性的な味にしてしまうと、いろいろな料理に応用しにくいんです。同じ考えで、ネギやしょうがなどの香味野菜も入れないようにしています。和食や中華などには合いますが、イタリアンやフレンチなどの料理には相性が合わないからです。保存野菜の味にパンチを利かせるために入れるのなら、にんにくがいいと思います」

まずは野菜本来の風味を生かして保存し、さまざまな料理に展開するのを習慣に。保存野菜があれば、調理時間が短く済むという利点もある。

「数種類の野菜が使えるので、栄養バランスも整いますよ。ただ、野菜の栄養のことを考えて、火にかける場合は蒸すことが多いですね。蒸せば茹でるより水っぽくならないし、栄養も逃げません。シャキッとした野菜の食感も残るので、ぜひ蒸すのをおすすめします」

今回、植松さんに提案してもらったのは、じゃがいも、なすの2種類の保存方法と、それらをアレンジしたレシピ。まとめ買いしやすい食材を、無駄にせず使い切りたい。

「買い物直後にほんのひと手間をかけておけば、普段の料理はラクになるし、さらに美味しくなりますよ」

 

じゃがいもは少し粗めに潰したマッシュにして冷蔵保存。

ポテトを潰して保存しておけば、料理の下準備として重宝。「粗めにマッシュしておけば、ポテトサラダやコロッケなどにも使えるので便利ですよ」
ただし劣化しやすいので、できるだけ空気に触れる面を少なくして保存する。
「蓋付き容器に入れますが、さらにマッシュポテトの表面をラップで密閉しましょう」
かぼちゃやサツマイモもマッシュして冷蔵保存に向く。
「冷凍保存も可能ですが、じゃがいもだけは冷凍するとパサパサして美味しくなくなります

1.4~5個の皮付きのじゃがいもを30分ほど蒸す(竹串がすっと通るまで)。熱いうちに皮をむき、マッシャーやめん棒などで潰す。
1.4~5個の皮付きのじゃがいもを30分ほど蒸す(竹串がすっと通るまで)。熱いうちに皮をむき、マッシャーやめん棒などで潰す。
2.酢とクセのないオイル、塩少々で下味をつける。ラップで表面を密閉し、蓋をして保存する。
2.酢とクセのないオイル、塩少々で下味をつける。ラップで表面を密閉し、蓋をして保存する。


 

ヴィシソワーズ

本格的な味わいが、あっという間に完成。
本格的な味わいが、あっという間に完成。
材料(2~3人分) マッシュポテト120g スープ(野菜スープ)100㎖ 牛乳150㎖ 塩少々 粗びき黒こしょう適量
作り方 こしょう以外の材料をミキサーに入れて撹拌する。器に盛り、粗びき黒こしょうをふる。


 

パンケーキ

ほんのり甘い生地は、そのまま食べても美味しい。
ほんのり甘い生地は、そのまま食べても美味しい。
材料(4枚分) A[薄力粉150g ベーキングパウダー小さじ2 ベーキングソーダ(重曹)小さじ⅓ グラニュー糖50g 塩少々] B[卵2個 牛乳100㎖] マッシュポテト100g(フォークでさらに細かく潰す) オリーブオイル大さじ2
作り方 
1.Aの薄力粉、ベーキングパウダー、ベーキングソーダを合わせてふるってボウルに入れ、グラニュー糖、塩を加え、泡立て器で全体を混ぜ合わせる。
2.Bを大きめのボウ
ルの中でよく混ぜ合わせ、1を加えて泡立て器で大きく混ぜ(混ぜすぎに注意)、粉っぽさがなくなったところでマッシュポテト、オリーブオイルを加えて混ぜ合わせる。
3.熱したフライパンにバターまたはオリーブオイル適量(分量外)を入れて溶かし、2の生地の1/4量を流し入れて両面弱火で蓋をしながら焼く。スクランブルエッグやベーコン、クレソンなどを添えて。


 

なすは蒸しマリネにすると旨みと栄養が凝縮

夏野菜の代表・なすは、蒸してから冷蔵で保存しよう。
「瑞々しさも残るし、美味しさと甘みがキープできます」
蒸す手間が面倒な場合はラップに包み、1本につき1分半を目安に電子レンジにかけても。
「いずれも事前のアク抜きはしっかりと。水に漬け、ペーパータオルで蓋をします」
オイル漬けする際のオイルは、できるだけクセのないものを。
「味が個性的になると、料理の展開が難しくなるからです。ほかにカブやズッキーニ、ピーマンなども蒸しマリネにおすすめ」
1.なす〈小〉6本の上下を切り落とし、ピーラーで皮をむき、水に5分ほどさらす。
1.なす〈小〉6本の上下を切り落とし、ピーラーで皮をむき、水に5分ほどさらす。


2.蒸し器に入れ、中火で7~8分蒸し、竹串を刺してすっと通ったらざるに広げ、うちわなどで一気に冷ます。
2.蒸し器に入れ、中火で7~8分蒸し、竹串を刺してすっと通ったらざるに広げ、うちわなどで一気に冷ます。
3.縦半分に割いて、保存容器 に重ねる。オリーブオイル適量をかけてラップを密着させ、蓋をして保存。
3.縦半分に割いて、保存容器に重ねる。オリーブオイル適量をかけてラップを密着させ、蓋をして保存。


 

ささみと蒸しなすの青ゆずこしょう和え

爽やかな風味で、思わず箸が進む夏の副菜。
爽やかな風味で、思わず箸が進む夏の副菜。
材料(2人分) 蒸しなす2本分 鶏ささみ2本 あさつき4本 塩少々 酒小さじ1 青ゆずこしょう小さじ1
作り方 
1.鶏ささみに塩をふってなじませ、耐熱皿に並べて上から酒をふる。
2. 1を蒸し器に入れて6分ほど蒸し、粗熱がとれたら食べやすくほぐし、蒸し汁に浸しておく。
3.蒸しなすは一口大に切り、あさつきは斜めに薄く切る。
4.ボウルに鶏ささみを蒸し汁ごと入れ、蒸しなす、あさつき、青ゆずこしょうを加えて和える。


 

カプレーゼ

トマトが蒸しなすに代わり、食感が楽しい一品に。
トマトが蒸しなすに代わり、食感が楽しい一品に。
材料(2人分) モッツァレラチーズ1個 蒸しなす2本分 オリーブオイル、塩、バジルの葉各適量
作り方 
1.モッツァレラチーズを食べやすくちぎる。
2.よく冷やした蒸しなすを一口大に切って1と一緒に盛り合わせる。
3.オリーブオイルを回しかけ、なすの上に塩をふり、バジルの葉を散らす。好みでレモン汁を搾っても。


 

◎植松良枝さん 食材の旬を大切に、季節感溢れる料理を提案。野菜のレシピが得意。近著は、共著『春夏秋冬 土用で暮らす。』(主婦と生活社)。

『クロワッサン』926号(2016年6月10日号)より

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