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美容家・吉川千明さんの朝食は、
昔ながらの日本の食事。

忙しい人こそ、しっかり食べたい「朝ごはん」。今回は、美容家としてさまざまな媒体で活躍する、吉川千明さんのその健康と美しさの源「日本の朝ごはん」を紹介いただきます。

何はともあれ、まずは食べることが私の最大のテーマ、と吉川千明さん。というのも、昨年、食がおろそかになったために体がついていかなくなった苦い経験が。

「1年のうちに父と母を相次いで見送ったり、引っ越しも2度することになったりして疲労がたまり、とうとうダウンしちゃったんです。いままでビューティでアーユルベーダとか、マクロビとか、スムージーとか、体にいいと言われていることはなんでもやってきたけれど、忙しいと食べないで済ましてきたのがいけなかったのね」

食事に凝りすぎるあまり、玄米でなくてはダメ、糖質が多いからダメ、と、さまざまな制限をかけてしまったのもマイナス要因に。医療に携わる妹に言われたのは、「食べなさい!」のひと言だった。

「結局、昔ながらの日本の朝ごはんがベストだったのね」
「結局、昔ながらの日本の朝ごはんがベストだったのね」


「食べ物を体に入れなければ、体温は上がらず、血糖値も安定しない。とくに重要なのは朝食だ」と考えを改め、50代半ばを過ぎて原点回帰した。

「結局、行き着くところは昔ながらの日本の食事なんだなって。だから朝はごはんをちゃんと食べてます。雑穀を混ぜて炊いたごはんとお味噌汁、お浸しに納豆、海苔という伝統的な日本の朝食ですよね。自分でも仕事のしすぎだとは思うけれど、昼は時間がなくて外でパンを軽くつまむ程度で済ませたりするので、朝はその不足分を補っておく時間なんです」

雑穀ごはんと味噌汁、海苔に納豆、お浸し。揺るぎない文化遺産。
雑穀ごはんと味噌汁、海苔に納豆、お浸し。揺るぎない文化遺産。

幸いしたのは世田谷区に引っ越したこと。とくに吉川さんが住んでいる地域は緑が多くて、自然を楽しめる環境。その上、妹がすぐ近くに住んでいて、役に立つ情報がいろいろと耳に入る。

「今朝も彼女のところへ行って、コーヒー飲んでおしゃべりしてきたの。途中に妹が教えてくれた無人の野菜直売所があって、そこでほうれん草、小松菜、菜花を買ってきました。畑に隣接しているから、朝採れの新鮮な野菜が1束100円で手に入るんですよ」

やはり妹に教えられてから足しげく通うようになったのが、地元で愛されている桑原豆腐店だ。

「ご近所の方たちが入れもの持参でお豆腐や豆乳を買いにくるんです。ここにはサイコロみたいな小ぶりの角揚げがおいてあって、野菜と炒めると肉が要らないくらい旨みが強いの」

一番のお目当ては、できたての豆乳吉川さんはこの豆乳にスーパーフードのカカオパウダーやマキベリーパウダーなどを入れて、バランス栄養飲料にして飲んでいる。

おいしいと評判の『桑原豆腐店』で豆乳を買うのが朝の楽しみ、と吉川さん。「濃厚でコクがあるんです」
おいしいと評判の『桑原豆腐店』で豆乳を買うのが朝の楽しみ、と吉川さん。「濃厚でコクがあるんです」


「スーパーフードのパウダーを冷凍庫にたくさん常備してるんです。野菜直売所で買ってきた青菜をジュースにして飲むときも、パウダーを入れます。今日は、イラクサやつくしなど19種のスーパーフードをブレンドしたもの。溶かすだけで食物繊維やタンパク質、ビタミンの補給になるので、毎朝欠かせません」

吉川さんの朝は香り高い1杯のコーヒーで始まって、希少な天然のはちみつを木さじでひと舐め。苦みと甘味で目が覚めてきたところで、青菜のジュースと豆乳ドリンクを小ぶりのグラスで1杯飲み、割烹着に袖を通したら、朝ごはんの支度にとりかかる。

「時短・簡単・手間要らず、いまの気分はそんな感じ。できるだけムダを省きたいんです。野菜を茹でるぐらいなら手間じゃないし、お味噌汁に使うダシをお浸しにすこしかけるとおいしい。野菜だけだと淡泊だから、米油をかけてコクを出します。温めたお豆腐にもダシと米油をまわしかけるのが好き」

引っ越しをするたびに断捨離して、5枚セットで揃えていた食器も1枚ずつに。持ちすぎない、快適な暮らしを念頭においている。そのぶん新鮮な野菜やできたての豆乳を買いにいく手間はいとわない。そのバランスが絶妙だ。

「私の場合、面倒くさいことは長続きしないっていうことがわかってしまったのね。1人分の食事を作るときは、余計にそうなの。ダシは市販品でいいものがあるから、それを選んで使っているし、あとお味噌汁には乾燥野菜もよく使います。ごぼうとかニンジンとか、旨みが凝縮されていて、一晩水につけておけば戻るから便利です」

鍋などの調理道具も軽いものに替えて、料理をするのも楽になった。

「朝はその日一日のはじまりの時間なので、なるべく気持ちよく過ごせるようにしたいですね。とくに朝ごはんは自分を整えてくれる大切なもの。なんて言いながら、朝ドラを観ながら食べるとものすごく幸せなんです(笑)」

無理をせず、ムダをせず、自分を誤魔化さない。心身を整える真にヘルシーな朝ごはんがそこにあります。

手軽なので、一人用のコーヒードリッパーを湯呑に置いてコーヒーを淹れる。
手軽なので、一人用のコーヒードリッパーを湯呑に置いてコーヒーを淹れる。これが吉川さんのおめざ。
中国の秘境で採れる希少な薬蜜本舗のはちみつ「皇蜜」を木さじで1杯。
中国の秘境で採れる希少な薬蜜本舗のはちみつ「皇蜜」を木さじで1杯。


大注目のスーパーフードをドリンクに入れて栄養アップ。
「スーパーフードは抗酸化成分やタンパク質、食物繊維などが豊富で、優れた栄養価があります。女性の心強い味方ですね。パウダー状になっているので、豆乳や青汁にたっぷり溶かして飲んでいます」
吉川さんはサンフードのスーパーフードを常備。サプリと違い、植物の栄養そのものを摂取できる。
吉川さんはサンフードのスーパーフードを常備。サプリと違い、植物の栄養そのものを摂取できる。


 

◎吉川千明さん 美容家/女性のためのナチュラルなライフスタイルを様々な角度から提案。2011年、妹の神崎貴子さんと働く女性のための保健室「さくら治療院」を開設。

『クロワッサン』924号(2016年5月10日号)より

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