見ているだけでも元気になる!
家で作れる世界の朝ごはんvol.2
世界の朝ごはんに出合えるお店を取材し、日本のキッチンでも作れる朝ごはんレシピを教えてもらいます。今回はイギリス、ロシア、トルコ、スペインの4カ国。朝から旅気分を味わって楽しい気分に。
「朝ごはんには、その国の個性や文化がよく表れるんです」と話すのは、『ワールド・ブレックファスト・オールデイ』のオーナー、木村顕さん。
同店では2カ月ごとに国を変えて、世界各国の朝ごはんのメニューを展開している。もともと古民家宿を運営していた木村さんは、外国人の宿泊客とコミュニケーションを図るなかで、各国の朝食事情に興味を持ったそう。
「たとえば『日本の文化を教えてください』ときかれても上手に答えられないけれど、『日本はどんな料理を食べているの?』ってきかれれば答えられますよね。食の話題は興味深いと思い、話しかけているうちに朝ごはんは特徴的だから、とくに会話が盛り上がったんです」
日本で梅干しや納豆を食べているように、伝統的な朝ごはんにはクセのある食材が登場することが多かったり、食べ方や買い方などの習慣がはっきりしていたり。遠い国のリアルな暮らし、歴史や文化を、日本にいながら感じられるのが「朝ごはん」のおもしろさ。
「外国料理店へ行っても、朝ごはんのメニューは食べられないことが多いんです。というのも、家庭料理だから、わざわざ店で出さないんですね。当然、レシピも出回っていないので、各国の大使館などにご協力いただき一から作りました。かなり現地の味が再現されていますので、旅行気分で楽しんでみてくださいね」
イギリス
作り方(作りやすい分量) 鍋にベイクドビーンズ缶1缶、水¼缶分、はちみつ大さじ1、ケチャップ大さじ1、ウスターソース大さじ½、ローリエの葉1枚を入れ、中火にかける。沸騰したら弱火にして5分ほど煮る。好みで胡椒少々をふる。ちなみに現地では味付けはせず缶詰を温めるだけ。
ロシア
作り方(1人分) 鍋に蕎麦の実33gを入れ、パチパチと音がするまでから煎りする。水100㎖を加え、蓋をして弱火で15分ほど煮たら、牛乳33㎖を加え、再び蓋をして8分ほど煮る(それぞれ途中で1回かき混ぜる)。塩少々を加えて味を調える。器に盛り、バターひとかけ(約5g)をのせる。
トルコ
作り方(1人分) 玉ねぎ¹⁄₆個はみじん切り、ピーマン⅓個はさいの目切り、トマト¼個は角切りにする。フライパンにオリーブオイル大さじ½をひき、玉ねぎ、ピーマンの順に加えて炒める。トマトとバター大さじ½を加えて軽く炒め、卵1個をとき入れる。塩ふたつまみを加え、ざっくりとかき混ぜてトロトロに固まったら火を止める。ちぎったイタリアンパセリの葉少々を散らす。
スペイン
作り方(1人分・2切れ) バゲット¼本は縦半分に切り、220℃のオーブンで2分30秒ほど焼く。カリカリになったバゲットの表面に、にんにく1かけの切り口をこすりつけ、トマトのすりおろし約⅕個分をぬる(または市販のトマトソース)。お好みで生ハム(ハモンイベリコやハモンセラーノ)のスライス適量をのせたら、エキストラバージンオイル・塩各少々をふる。
◎ワールド・ブレックファスト・オールデイ 東京都渋谷区神宮前3-1-23 1F 7時30分〜20時(ラストオーダー19時30分)
『クロワッサン』924号(2016年5月10日号)より
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