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美食家が太鼓判!
絶品クロワッサンがある名店6軒。

なにしろ誌名が『クロワッサン』ですから、クロワッサンは欠かせません。というわけで、とびきり美味しいクロワッサンが買える、名店を6軒紹介します。

 

フランス語で三日月を意味するクロワッサン。バターがたっぷり織り込まれた生地が重ねられたサクサクとした食感。そしてふわりと立ち上るバターの香りとコクと甘さが魅力だ。

パン自体にしっかりとした味わいがあるので、そのまま食べてもよし、ハムやチーズをはさんでサンドイッチにしてもOK。

町のパン屋さんでもクロワッサンは定番中の定番で、メロンパン、塩パンなどのブームが巻き起こっても、その不動の人気は変わらない。

一方、クロワッサンは繊細な温度管理が必要なバターを生地に何層にものばすことが求められ、さらに店によりバターの種類や配分なども異なるため、パン職人の技術と個性が光るパンでもある。そのため、ひと口にクロワッサンといっても、味わいも香りも食感も実にさまざま。いずれにしても「クロワッサンが美味しければその店のパンは全部美味しい」ということだけは間違いがなさそう。

 

ブーランジェリー・パティスリー・VIRON 丸の内

普通のものの1.5~2倍と大きめでボリュームがあるクロワッサン。フランス直輸入の小麦粉、昔ながらの製法で作られた上質の発酵バター・エシレバター、塩はゲランド、酵母はイーストのみと、素材に徹底的にこだわっている。表面はパリッとして、サクッと軽い食感。かみしめるとバターの風味が口いっぱいに広がる。甘味は控えめで、塩味と香ばしさのバランスも絶妙だ。「クロワッサン」、焼きが控えめの「クロワッサン・ドゥ」(共に270円)がある。
「いちばん、というほど食べていないけれど、ヴィロンのクロワッサンはやっぱり好きで、前を通ると、どうしてもク ロワッサンとパンオショコラを買ってしまう」とは、作家の島村菜津さん●東京都千代田区丸の内2・7・3 10時~21時 不定休(東京ビルTOKIAに準ずる)

こちらが「クロワッサン」。料理家のホルトハウス房子さんも「バターが上等です」とお気に入り。

こちらが「クロワッサン」。料理家のホルトハウス房子さんも「バターが上等です」とお気に入り。

こちらは「クロワッサン・ドゥ」こだわりの小麦粉、バター、塩。塩味と香ばしさのバランスが絶妙。

こちらは「クロワッサン・ドゥ」こだわりの小麦粉、バター、塩。塩味と香ばしさのバランスが絶妙。


 

ヒルサイドパントリー代官山

ヒルサイドパントリー代官山のオープン当初から約20年変わらず愛されているロングセラー・天然酵母クロワッサン(200円)。国産小麦を使い、天然酵母でじっくり発酵させて焼き上げている。厚めの層が幾重にも巻かれた、丸みのある形も愛らしい。外側の皮はサクサクだが、中はしっとりモチモチとした食感というのも特徴。バターを通常よりも控えているため、バターの主張が強すぎず、毎日でも食べたくなるさっぱりとした味わいでもある。バターだけでなく、良質な小麦の香りや酵母の柔らかな甘味も感じられる。●東京都渋谷区猿楽町18・12 ヒルサイドテラスG棟B1 10時~19時 水曜休(祝日の場合営業)
「天然酵母のクロワッサンは17、8年前に食べて以来のファンです。」)大川雅子さん/料理研究家、カフェ店主)「天然酵母でもっちりした食感、外側のさくさくな感じが美味しさのポイント」(松田美智子さん/料理研究家)

「天然酵母のクロワッサンは17、8年前に食べて以来のファンです。」)大川雅子さん/料理研究家、カフェ店主)「天然酵母でもっちりした食感、外側のさくさくな感じが美味しさのポイント」(松田美智子さん/料理研究家)


毎日でも食べたくなる。優しくさっぱりとした味わい。

毎日でも食べたくなる。優しくさっぱりとした味わい。

 

ル ビアン〈ルミレーヌ)神戸そごう店

フランス生まれのミッシェル・ル・ビアンさんが厳選した国産のバターを何層にも織り込んだ、風味豊かなクロワッサン(180円)。神戸そごう店ではミッシェルさんが直々に焼き上げる。一個一個、手作業で巻くことで、生地の繊維が生きた、はっきりとした層を作り上げる。外側はパリッ、中はしっとり、食感のコントラストが鮮やか。噛むほどに、小麦本来の甘味と、バターの香りが広がる。兵庫県神戸市中央区小野柄通8・1・8 8時~20時 不定休(そごう神戸店に準ずる)
ふわっとサクサクが交互にやってくる。最近食べたくるみ入りのやつ、おいしかったなあ。雨の日は買わないです」(木皿 泉さん/脚本家、作家)

ふわっとサクサクが交互にやってくる。最近食べたくるみ入りのやつ、おいしかったなあ。雨の日は買わないです」(木皿 泉さん/脚本家、作家)


小麦本来の甘味とバターの香りが口いっぱいに。

小麦本来の甘味とバターの香りが口いっぱいに。

 

メゾンカイザー 高輪本店

フランスの新聞「フィガロ」のパリのクロワッサンランキングで、堂々の第1位に輝いたことがあるメゾンカイザー。こちらではフランスと同じ天然酵母、さらには北海道で古典的な方法で特別に作った最高級の無塩発酵バター・メゾンカイザーファーメントバターをチルドの状態で輸送して使用する。カリッ、サクッとした食感と「フランスの本店と全く変わらない」深い味わいに仕上げている。「クロワッサンは、サクサクッとしていることが一番ですが、朝、カフェオレにひたして食べたときに、ふにゃふにゃ感とバターの香りとサクサク感が残っている、そういうところが美味しいポイントです。パリではいつもそうして食べていました」(三國清三さん/ホテル・ドゥ・ミクニ オーナーシェフ) 200円。●東京都港区高輪1・4・21 8時~20時 無休
パリ本店の味を忠実に再現。深い味わいが癖になる。

パリ本店の味を忠実に再現。深い味わいが癖になる。


 

365日

人気パン職人・杉窪章匡さんの独創的なクロワッサン(230円)。小麦粉は極力こねず、そのかわりに生地を急速冷凍と解凍を行い、硬いままのバターを織り込み、のばしていく……といった常識を覆した製法で、パリパリとした表面の食感の中に、濃厚なバターが香り立つクロワッサンを焼き上げる。小ぶりで、コロンとした形もかわいらしいが、内側は密度の高い生地で食べごたえはしっかり。「皮のハラハラ& パリパリ感、濃厚なバターの香りが魅力。このふたつ=食感と香りのバランスが素晴らしい。小ぶりのサイズですがしっかり満足感があります」。(門前直子さん/ライター)●東京都渋谷区富ヶ谷1・6・12 7時~19時 無休
パリパリの皮の内側に濃厚なバターの香りが立ち上がる。

パリパリの皮の内側に濃厚なバターの香りが立ち上がる。


 

エシレ・メゾン デュ ブール

フランスA.O.P.発酵バター専門店『エシレ』のクロワッサン・エシレ50%ブール(400円)。原材料の50%がエシレバターという驚きの配合。生地にバターを練りこみ、さらに成形するときに棒状のバターを芯にして巻き込んで焼き上げる。袋を開けた瞬間に、濃厚なバターの香りに包まれ、外側はパリパリザクザク。バターそのものを味わっているような、これぞバターが主役の一品。形は小ぶりだが、ボリュームはしっかり、満足感もたっぷり。「バターの風味がミルクのように感じられて、外側のさくさくした香ばしい食感と香りが忘れられません。すぐ売り切れますから、なかなか食べられません」(ほしよりこさん/漫画家●東京都千代田区丸の内2・6・1 丸の内ブリックスクエア1F 10時~20時 無休
まるで香り高いバターを食べているような贅沢な一品。

まるで香り高いバターを食べているような贅沢な一品。


 

『クロワッサン』919号(2016年2月25日号)より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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