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週末にゆっくり作りたい、
雑穀を使った肉料理。

身体にいいことずくめの雑穀は、料理にも積極的に使いたいもの。料理研究家の鈴木理恵子さんに、週末に作りたい肉料理を教えていただきました。

時間にゆとりのある週末は、ちょっと手が込んだ料理を作ったり、もう一品増やしてみたりする絶好のチャンス。「そんな時にこそ、献立に雑穀を取り入れてみてください」と、料理研究家の鈴木理恵子さん。

「カロリーをそんなに気にせず栄養価を高められるのが、雑穀の魅力。「雑穀」とひとまとめにしてしまいがちですが、ひとつひとつに違った風味や食感があります。料理には単品で使って、ぜひ、雑穀ミックスでは味わえない個性を楽しんでほしいです」
 
雑穀がアクセントになり、今まで週末晩ごはんの定番で登場していたメニューでも、新鮮な印象になるのは間違いない。今回はメインの肉料理にも挑戦。

「ロールチキンの具材にモチキビを加えれば、モチモチの食感が鶏肉のパサつきをカバーしてくれます。ヒエはパン粉などと比較すると油を吸いにくいので、ピカタの衣に使えば油を控えられます。そのもの自体の優れた栄養価に加え、雑穀にはそれぞれ利点があるので、それをうまく活用してみてください」

定番のメニューに加えるだけで、目先が変わり新鮮な食感も楽しめる雑穀。鈴木さんのレシピを参考に、次の週末の食卓からぜひ取り入れてみたい。

「いつもの料理が雑穀で変身!ぜひ挑戦してみてください」と鈴木さん。

「いつもの料理が雑穀で変身!ぜひ挑戦してみてください」と鈴木さん。


 

塩豚と野菜のロースト

材料(4人分) 
A[押し麦½カップ、粒マスタード大さじ2、オリーブオイル大さじ2、パセリみじん切り¼カップ]、豚ロースかたまり肉600g、B[塩麹大さじ1、はちみつ大さじ1、にんにくのみじん切り大さじ1]、付け合わせの野菜[ブロッコリー½個、茄子2本、かぼちゃ¹⁄₆個、玉ねぎ1個、人参1本]、オリーブオイル大さじ1、塩ひとつまみ
下準備 
①Bを合わせたものを豚肉の表面に塗ってもみ、6時間~一晩冷蔵庫でねかせる。
②人参、玉ねぎは皮をむき、ブロッコリーは茎、茄子はヘタを落とす。かぼちゃは種とわたを取り、それぞれ食べやすい大きさに切る。
作り方 
ブロッコリー、人参、玉ねぎは固めに下茹でし、ザルにあげて水気を切っておく。
③豚肉を室温に戻し、脂の側に軽く切り込みを入れて、脂を上にして180℃に予熱したオーブンで30分焼く。
④肉を出し、粗熱が取れたらAを合わせてよく混ぜたものを肉の脂の面に広げて押しつける。
⑤野菜をオリーブオイルと塩であえて肉の周りに広げ、オーブンに戻して180℃でさらに15分焼く。
押し麦の香ばしさがたまらない、簡単なのに豪華な一品。

押し麦の香ばしさがたまらない、簡単なのに豪華な一品。


 

牛挽き肉とおからポテトの重ね焼き 和風味

挽き肉に似た食感のモロコシでボリュームアップ。

挽き肉に似た食感のモロコシでボリュームアップ。

材料(4人分) 
モロコシ½カップ、牛挽き肉200g、玉ねぎ大1個、A[砂糖大さじ3、醤油大さじ3、酒大さじ3]、じゃがいも4個、おからフレーク¼カップ、牛乳300㎖、生クリーム100㎖、塩・胡椒各ふたつまみ、シュレッドチーズ1カップ、ドライパセリ大さじ1、粗挽き黒胡椒小さじ½
下準備 
①モロコシはたっぷりの湯で下茹でし、ザルにあげて水気を切っておく。


作り方 
②じゃがいもは皮をむいて一口大に切り、茹でてやわらかくなったら湯を切って水分をとばす。
③②を人肌程度に温めた牛乳と生クリームを加えながらつぶし、おからフレーク、塩・胡椒も加えて全体をよく混ぜる。
④フライパンに植物油(分量外)を熱し、粗みじんに切った玉ねぎを炒め、透き通ってきたら牛挽き肉を加える。①も加え、全体を混ぜながら火を通す。
⑤Aを④に加え、水気を飛ばしながら炒める。
⑥耐熱容器に⑤を敷き、その上に③を重ね広げる。
⑦粗挽き黒胡椒、ドライパセリ、シュレッドチーズを表面に薄く均等に広げ、200度のオーブンかトースターで表面にこんがりと焼き色がつくまで焼く。

 

カブを添えたプルーンロールチキン

旨味が染み込んだモチキビで、満足感たっぷりの主菜を

旨味が染み込んだモチキビで、満足感たっぷりの主菜を

材料(4人分) モチキビ¼カップ、鶏もも肉2枚、塩小さじ1、黒胡椒ふたつまみ、種抜きプルーン6粒、小麦粉適量、玉ねぎ小1個、にんにく1かけ、オリーブオイル大さじ1、A[カブ3個、赤ワイン½カップ、水330㎖、コンソメキューブ1個、ローリエ2枚、トマトケチャップ大さじ2、ウスターソース大さじ2]、醤油小さじ1
下準備 
①モチキビは洗ってザルにあげ水気を切っておく。②プルーンは包丁の背でペースト状に叩く。
③カブは葉を落として皮をむき、4等分に切る。


作り方 
④鶏肉の余分な脂を取り除き、観音開きにして厚みが均一になるように叩き、塩、胡椒をする。
⑤④にプルーンとモチキビを薄く広げ、きっちりと巻いてタコ糸で縛る。もう1枚も同様に。
⑥鶏肉の表面に薄く小麦粉をまぶす。
⑦厚手の鍋にオリーブオイルを熱し、⑥を入れて転がしながら表面に焼き色をつける。鶏肉を取り出し鍋の余分な脂を拭き、ざく切りにした玉ねぎとみじん切りにしたにんにくを炒める。
⑧火が通ったら鶏肉を鍋に戻し、Aを入れる。煮立ったら灰汁を取り、蓋をして弱火で30分煮る。火を止めて鍋のふたをしたまま冷めるまで放置。
⑨食べる直前に再び温め直し、鶏肉のタコ糸を外して2~3㎝幅に切り分け皿に盛る。煮汁に醤油を加え、少し煮詰めてとろみをつけ、肉の上にかける。

 

◎鈴木理恵子さん  料理研究家/美味しく健康的なレシピが人気。『雑穀でつくるヘルシーサラダとおいしいレシピ』(誠堂新光社)など著書多数。

『クロワッサン912号』(2015年11月10日号)より

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