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カロリーオフにもつながる!
毎日使える減塩調理テクニック。

減塩したい、と思いつつも現実はなかなか難しいもの。そこで、味を感じやすくする工夫や素材の生かし方で減塩できる、基礎テクニックを教わりました。

「味を感じやすくする工夫や、素材の生かし方など、調味料や素材の特性、そして調理科学を理解することで、減塩はかなりクリアできるんですよ」と、料理家で栄養士の小田真規さん。

今回伝授してもらったのは、減塩できてカロリーオフにもつながる、調理の基礎テクニックです。

 

【脂肪を取り除く】
塩は脂に溶けにくいので、脂肪を取るひと手間を。

肉の脂肪分は塩味をにぶく感じさせる。余分な脂肪を取り除く下処理が肉料理の成功のカギ。「塩は脂に溶けにくいので、脂肪が多いと味がしみこみにくいんです」。ひき肉は調理前に熱湯をかける。鶏もも肉は皮下脂肪を取り除いて調理し、焼くと出てくる余分な脂もていねいにキッチンペーパーで拭き取る。おいしく減塩するだけでなく、カロリーを減らす効果も期待できる。

 
ひき肉をそぼろにするときは熱湯をかける下処理を。「ひき肉は表面積が大きく脂が酸化して臭みが出やすいので、このひと手間が大切。調味料も少なくてすみ、さっぱりと仕上がります」。豚肉なら全量、鶏肉なら使ううちの半量を目安に。
ひき肉は調理前に熱湯をかける。

ひき肉は調理前に熱湯をかける。


 
肉の脂肪の処理は、鶏もも肉がもっとも効果大。やってみるとかなりの量が。「皮はカリッとして香りがあるので残してもいいけれど、皮下脂肪はただの臭みのもと。丹念に取って」。包丁よりもキッチンばさみのほうがやりやすい。
鶏もも肉は皮下脂肪を取り 除いて。

鶏もも肉は皮下脂肪を取り
除いて。


 
肉を焼き、調味料をからめる前に、出てきた脂をキッチンぺーパーできれいに拭き取る。「フライ返しなどで肉を押さえながら焼くと余分な脂がにじみ出てきます。焼き色がついたところで脂の役目は終わり。全部ぬぐってください」
焼くと出てくる余分な脂もていねいにキッチンペーパーで拭き取る。

焼くと出てくる余分な脂もていねいにキッチンペーパーで拭き取る。


 

【食感を利用する】
柔らか、しっとりは美味の代名詞。肉も野菜も調理法の工夫次第で。

料理を問わず、「おいしい!」に共通するのは、柔らかく、しっとりとした食感だ。硬いと噛む回数も増え、いつのまにか味がなくなってしまいがち。肉を焼くならフライパンが低温のうちから。茹でるのも80度の湯にくぐらす程度にするのが秘訣。また、フワッ、トロッとした食感にも、塩分が足りないと感じさせない効果が。オクラ、なめこ、長芋などの食材を活用したい。

長芋はすりおろすより、細かく刻んだほうが味はからみやすい。「すりおろすと水っぽくなって調味料が逃げてしまうんです。細かく刻むと調味料を抱き込んでくれるので、山かけなどほんの少しの醤油でおいしくなります」
細かく刻んで

細かく刻むことで味がよくからまる。


 
つくねなどのひき肉だねには、水を入れてふわふわな仕上がりに。「ひき肉に卵を入れてから、大さじ1ぐらいの水を足してください。よく練ると水を抱き込んでフワッとした状態になり、柔らかい口当たりで、塩分も控えられます」
水を使うのがポイント。

水を使うのがポイント。


 
肉のソテーは、フライパンが手でさわれるぐらいの低温からじっくり焼くとジューシーな歯触りに。「肉を入れて、5分ぐらい中火で動かさないで焼きます。動かさず低温からじわりじわりと焼いていくので、肉の収縮もなく肉汁もこぼれ出ず、うまみ満点です。
肉を焼くならフライパンが低温のうちから。

肉を焼くならフライパンが低温のうちから。


 

豚しゃぶをしっとりと仕上げるには80度の湯を用いましょう。沸騰した湯では肉がすぐ硬くなります。

1. 熱湯5カップに水1 カップを入れて約80℃に。

1. 熱湯5カップに水1カップを入れて約80度に。

2.うまみを逃さないよう小麦 粉をまぶした豚肉を入れて火を止め、余熱で火を通す。

2.うまみを逃さないよう小麦粉をまぶした豚肉を入れて火を止め、余熱で火を通す。


少しの手間で結果が出る!毎日使える減塩テクニック。
https://croissant-online.jp/topics/38972/

 

◎小田真規子さん 料理家・栄養士/「スタジオナッツ」主宰。健康に配慮した簡単でおいしいレシピが人気。著書に『初めての減塩水クッキング』(セブン&アイ出版)など。

『クロワッサン』911号(2015年10月25日号)より

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